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2024年読書評22 日下圭介・クーンツ

「12月の扉」
ディーンクーンツ
クーンツのものは児童小説が1冊あり好きだが、その他のものは読んだことがない。
彼は主にホラーを書くのだけれど、いくつか手に取ってみたけれど、いつも途中挫折。今回は都筑道夫のエッセーにあったので読むことに。
しかし、読みやすく、上下巻の上の半分くらいまで読んだのだけれど、~この時点でネタバレにならない程度に本の情報を見てみるとどうやらサイキックものらしい。ということで、なんとなく底が見えた感じがして、このまま最後まで読んでも無駄な気がして、やはり途中挫折。

「告発者は闇に飛ぶ」
日下圭介
私は日下圭介のファンではあるのですが、彼の後期の作品は出来が悪いと思います。というかデビューから10冊くらいが、非常に出来がよく、しかし後、あまりおもしろくなくなる。10冊くらい書いたところから、ジャーナリストから小説家の本業に切り替えたようですが、本業に切り替えてから面白くなくなった。おそらく、書く量が増えたことから質が薄まった、そんな風に思います。
しかし、それ以前はどの本も非常に質が高い。

彼の本はフランスのフィルムノワールに影響されたものが多く、ダークで、決して快いものではないのですが、小説としては優れているのです。
もう1つ欠点は登場人物が多すぎる。つまり、本来、一人の視点、主になる登場人物があるべきだけれど、彼の本は数人が中心になってしまう。読者は誰を基準にしたらよいか迷ってしまうわけです。この辺がプロらしくないのだけれど、それはトリックに苦慮しているためかも知れないとも思うわけです。

60年代から80年くらいまでにはミステリの黄金期というのがあって、みんなトリックのある推理小説を書いたものでした。
私は謎解きは性に合っていないようで、サスペンスや冒険ものの方が好きだと後に分ったのですが、とにかく、昔はトリック重視の作家が多かった。すると自然、小説全体の構成がおざなりになる。ということだったのかも知れません。

さて、本書は犯罪を犯した男女二人と、被害者側の男女二人を交錯して描きます。
この本に関してはこの四人が主となるわけです。でも私としてはやはり、一人を主にするべきであると思います。

でも話は単純なようで複雑で、文体は読みやすく、悪い表現ですが、テレビの二時間ドラマのような感じ。
そう、ドラマにすると陳腐になってしまうでしょう。
しかし一応、面白い本になっていると言えるかも知れません。

あらすじ:
強盗に入って主を殺してしまう男、強盗にそそのかしたバーの女。現場に残したマスラーから足がつくのを恐れて編んだ女を殺してしまうバーの女。十数年経ち、被害者の妹が成人し、姉の死を調べはじめる。ふと知り合った大学生と共に当時の謎を解こうとする。なぜか彼女の元にはたまに1万円くらいのお金が置かれるようになる。
一方、バーの女には犯行当時女の行動を不審に思った男が近づいてくる。謎の脅迫者からの手紙も届くようになる。


ココナラ
姓名判断 2500円

タロットリーディング過去現在未来 1500円

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