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#JJインド神話 3〜予約した宿、存在せず〜前編

23時半、列車はポンデチェリー到着
身体が痛い、寝てしまったせいか疲れ倍に引き出されてる。

そして暑い。蒸す。無風。はやく宿でシャワー浴びて横になりたい。

じゃっかん気になるのが、到着予定時刻がおくれる旨の電話してるのに宿につながらないこと。

大きな荷物ごとよろよろ改札をぬけトゥクトゥク勧誘を総スルー、初めての町ではUbarが賢明かなと呼んだ車のドアを開ける、あれ。ちょっと、やなよかん

ジミー大西似のドライバー「:@#&)%#**△▪️@3#?」 

え?ごめんもいっかい  「:@#&)%#**△▪️@3#?」 

言ってることがまったくわからない。英語?何語?

このコント4往復した時点で、相手も無駄とおもったのだろう、ほかのドライバー呼べ、と降ろされてしまう、こちらも素直にそうしておく

ふー。。。さて。

都市部なら3分ごとにみつかるのに20分待ち。道路端に腰を降ろし青い画面とにらめっこ、ふと顔あげればトゥクトゥクドライバー達に冷やかすように囲まれてる

正直ここがいちばん怖かった。照明はとっくに落ちた駅前。寄ってくる野犬。牛は群れで隣を闊歩しゴミをあさってる。閉じた屋台の強烈な匂いのほかだれもいない。眼光鋭いトゥクドライバーと私以外は

あれだけ一緒に降りた乗客達は、もう誰一人駅にいないし!

わーん、ようやくつぎのUbar車が近づいてきるとアプリはおしえてくれる。あれ車体ナンバーこれ見覚えが、
ハイ!てドアあけたら、

てさっきのジミーちゃんじゃん!
ジミーもジミーで何で気づかないかな

ややっ!?じゃないから

この夜中に車を回してるのはこの人しかいないのか!? 仕方なく乗り込んで住所を告げる

あーもーはやく寝たい寝かせてお願い

距離にして1キロ、すぐだ。

がこのあと私はジミーと運命共同体にして1時間半、街を彷徨うこととなる

ないのだ。いくらホテルを探しても、ない。存在しない。

ストリート名と番号、間違いないはずなのに。

移動の多かった今日は電源あと2%これは万が一のために死守したい。地図アプリもホテル検索もいまはやめとこう。

しかし宿とはいえホテルでなく滞在型アパート、半日電話してもやはり相変わらずでないところをみると、すでに管理人は帰ってしまってるのか

おなじ通りを左右に8往復したところで、ようやっと、あ、これ存在しないやつ?改装中とかだけど予約サイト的に受け付けられちゃったやつ?の可能性をやっとひらめき、ほかのホテルをあたることにした

とはいえもう12じも回りどこもエントランスはクローズ。隠れ家的プロヴァンス風ヴィラ的なのが多いゆえ、いかんせん隠れすぎてる。

そもそもここ旧フランス領地区の高級ストリート。の中でみつけた手頃な宿だったけど辺りの相場はなかなか高そう

その中で唯一、灯がともり開放的な入り口のホテルが!いいかんじ値段もよさげだけど、きいてみたら450ルピ!え一泊?悪くない悪ない!

て話をすすめてたらホテルマンが怪訝そうな顔で電卓をたたきだすと、あれ4500ルピのまちがいだった。ソッコー退散。

ほかないかなぁ〜ジミーに懇願。恐怖にピンチだと生存を賭けて相手に好意をもつとは本当だった。いまこの人に外へ放り出されたらわたし死ぬ。むだにジミーのご機嫌とりにいく自分に驚く心理学エビデンス

ココ高い!ココエクスペンシブゾーンネ!ドヤ街!レッツドヤ街!てなんで私の英語までカタコトなんだろう

しかしまた驚くほどジミーは土地勘がない。どの町にも旅するインド人口をカバーするホテル通りはぜったいあるはずなのに。さらに数件あたるも満室

・・・・無言の車内。

ふたたび一軒の灯

わーすでにいやだ。場末の茅場町のシケタホテルて感じ。

実録 こんなホテルはいやだ。

ロビーの床に4人のインド人が寝ている。えーとあのーお部屋ありますか

がばっと起きだすインド男衆
ひとりが支配人を呼んできて部屋をみせてもらう

こんなホテルはいやだ。 床がなぜかびしょ濡れだ。

こんなホテルはいやだ。シーツがヒトガタについさっきまで誰か寝てた気配がある。ついでにぬくもってる。それを支配人がなかったかのように目の前でベッドメイキングをはじめる

むりむりむり

ミニゴキブリが壁を這う

ジミーが、一泊ならいいじゃんか、朝になったら落ち着いてよそに移ればいいさ、とジェスチャー

エー‥ ‥ぇぇ‥?      なんだその説得力

でいくら部屋代は?

2000ルピ

っえー!! わりとする!わりと0のケタ超えてる!

庶民派のインドを謳歌してたこれまでの旅。15ルピのワラ(豆腐ドーナツ)25ルピのチャイで生きてた私は通貨の感覚が狂ってたけど、ホテル相場よく知らなかった。

だったら倍だしてさっきの高級ホテルがいい、どうしよう。どうしたい? わたし?

5分かかった。わたし。無言でゴキブリを目で追いながら、したたる汗をぬぐいもせず、やっぱアッチがいい、と言うのに5分もかかった。

ジミー、ごめん

がジミーこんどはさっきのホテルが思い出せないらしい、またも夜道を彷徨う運命共同体。メーターはどれほど上がってるのだろう、、。

つづく

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