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やさしさの強要と押売りのない世界をみた〜香港最遊記②
香港の食堂では相席がふつう、というのを知る。カウンター席というのがなく、ただでさえ狭い4人掛けテーブルにひとり客もしくは2人客同士が入れ替わり立ち替わり
もしかして”毎朝バスで見かける推しと同席に!?”とかあったり、、と嬉々と妄想。たえまなく入店する客をつぎつぎ席に振ってく店のマネージャーの采配に恋は生まれるのか(ウォンカーワァイ観過ぎ)
初日は観光客感あったせいか混んでても相席じゃなかったけど旅も後半、我々のエネルギーが香港タウンになじんだのかその機会がやってきた!
ワンタン屋さんの狭いボックスシートに先に座っていたのは地元の学生カップル。まさかのダブルデートさながら、他カップルのパーソナルスペースにぐっとおじゃまする不思議さと照れ臭さ。おどろくほど顔も近い。
日本なら思わず会釈しちゃったり、ドウモとかにやけてテーブルインするであろう私も、ムードがもう香港になってて我関せずの登場シーンに成功(内心どきどき)それがとっても楽だった。これ新しい扉を開けた、くらいの衝撃だった!
日本だと他人とのアイコンタクトやハローがないのはさみしいなとオーストラリアから帰国するたび思ってたし、なんなら日本でさえ他人に雨やみますかねーとかふつうに絡むタイプだけど、この国では一切それを求められず求めずでスムーズに事がまわってることに感動。
目で計れるやさしいとは無縁のようでいて、秩序があってクリーン。面積に対し人口が多いせいか香港は他人に興味がないのかな、自分に集中してることが羨ましく映った。
狭いコミュニティほど隣人の動向がきになるのが人間。それは世界共通。田舎と都会かの話でなくおそらく密度な気がしている。
海外において(日本でもあるけど)視線を感じないことはとても爽快だった。譲り合いがないからぎゃくにぶつからないんだな
譲れよとか、けしからん奴がいた、と他人に騒がしいスレッズ界隈をみてると閉口してしまう。(スレッズ放置)
やさしい世界で生きていたいけど、性質としてじぶん優しいを自負してるし(や冗談でなく) やさしさが強要や義務になったらジ•エンドだとおもっちゃう。
街全体にそれを求めない空気。個々自立した空気。でもいざこちらが助けを求めたら意外なほど親身なってくれる。もう好きになっちゃうじゃん
やさしくされたら嬉しいし生まれたからにゃ自分と人にやさしくでナンボでしょ、とわりと生きてたけど。でも我関せず同士の行き交いのきもちよさってあるんだなー
小さい丸テーブルひとつに4人皆イヤホンして無言で麺をすすり去る、あらたな輩がやってくる。それ以上でもそれ以下でもない、無駄ひとつない回転風景をみながらおもったこと。
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