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「自分と未来は変えられる」とか軽々しく言わないで

「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」という言葉があります。

これってなんだか人生の真理のように聞こえるし、今までは割と腑に落ちていたのです。
「他人や過去のことを嘆くよりも、未来に目を向けて自分を変えることが大切だよ」ってことですよね。

でも、最近なんだか納得がいかなくなってきました。
今日は、その理由を考えてみます。



理由その① 私は変わりたくないから

「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」、この理屈は理解できます。
どう考えてもコントロール不可能な前者と、それと対極にある後者という構図です。

でもここだけの話、私が変わる必要ってなくないですか…?

正直、私自身は今のままで十分満足なのです。
変わらなきゃいけないって言われると、まるで今の自分が足りていないとか、何か問題があるような気がしてしまいます。
でも、私は今の私で100点だって思いたいし、そう思うことで心のバランスを保っているのです。

たとえどんなに「成長」や「改善」が美徳とされても、私は「変わりたくない」のです。
私が変わる必要なんてない。

これは傲慢なのでしょうか?
他責思考なのでしょうか?
私はただ、「今の自分」を守りたいだけなのです。



理由その② 普通に変われないから

「変わらなきゃいけない」と頭で分かっていても、変わるのって本当に難しいです。
心の中では「変わりたい」と思っても、実際に行動に移すことは簡単ではありません。
それに変わるためには、それを支える環境や、変化を受け入れる心の余裕も必要です。

そんな余裕がないとき、「自分を変えろ」なんて言われてもプレッシャーにしかならないのです。
むしろ無理に変わろうとして、さらに自分を追い詰めることだってあります。

だから、変われないことに焦るくらいなら、「今の自分でも大丈夫」って思える方がよっぽど健康的なんじゃないかと思います。



結論(願望):世界が変わってほしい

なんという他力本願…!

でも本当に、世界が変わってくれたらいいのになと思うことが多々あります。
この世は不条理で溢れています。

本当に変わらなきゃいけないのは私じゃなくて、理不尽な環境とか息苦しい価値観ではないでしょうか。
私を取り巻く不条理な世界、これこそが変わるべきものだと思うのです。


だから、「自分と未来は変えられる」なんて、「自分を変えよう」だなんて、簡単に言わないでほしいのです。
現状に満足している人がいたって良いし、変化を受け入れられない人がいたって良い。

この世界が、もっと優しく変わってくれたらいいのにと、そんなふうに思います。



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