不登校・子育てに役立つ「ほめ方」3選
はじめに
こんにちは、ようちゃんです。
いきなりあなたに質問なんですが、結果よりも過程ばっかりほめていませんか?
いくら「過程が大事」とはいえ、それ一辺倒になっちゃうとマズいんです。
でも安心してください。
この記事を最後まで読めば、あなたは子どもの状況に合わせていろんなパターンでほめることができるようになり、今後ほめ方で悩むことはなくなるでしょう。
ということで、今回の動画は「不登校 ほめ方3選」という話です。
この記事では、不登校の子どもとの関係改善や、心のエネルギーの回復に役
立つほめ方を3つ紹介していきます。
あなたは、もし自分のほめ言葉を不登校の子どもが素直に受け取ってくれて、子どもがどんどん前向きになっていったらどう思いますか?
そう、今よりも希望をもって、子どもの未来を信じられるはずですよね。
でも実際のところ、子どものいいところを見つけよう、見つけようとしすぎてほめ方がぎこちなくなり、だからこそ子どもの心にも届かず、どうしていいのかわからなくなっているんだと思います。
僕もこれまで、自分の子どもにしても教員時代の教え子たちにしても、ほめることによる失敗をたくさんしてきたので、その気持ちがよくわかるんです。
もし過去の僕と同じように、子どもの個性や状況を無視して一点突破型のほめ方を続けていたらどうなると思いますか?
そうです、不登校の子どもに変化は見られないし、エネルギーもうまくたまっていかず不登校が長期化してしまうかもしれません。
99%の方が、ほめ方のパターンを知らないままです。
だからこそ、今日僕がお伝えする「不登校 ほめ方3選」を理解し、実行に移していく必要があるんです。
今回紹介する内容を行動に移していけば、あなたは「どうやってほめればいいの?」という悩みから解放されるし、親子関係も改善に向かいます。
誉め言葉が子どもの心に届くようになり、エネルギーもどんどん溜まっていくことでしょう。
ぜひ今回の内容を自分のものにし、「ほめる」ということに関しての悩みを解消していきましょう。
本題
それでは本題に入ります。
ところで、なぜ「褒めることが大切」と世間では謳われているのでしょうか?
確かに、褒めることで子どもは快感が得られ、望ましい言動を促すことができます。
心理学では、これを正の強化による行動療法と呼んでいます。
しかし、ただ褒めればいいってわけじゃないのが難しいところなんですよね。
子どもの状況やタイプによっては、ただ褒めても逆効果になることだってあるので、今回はそれぞれのほめ方がどんな子に効果的で、どんな注意点があるのかも含めて解説していきます。
それでは早速いきましょう!
不登校ほめ方3選、一つ目は「そのまま褒め」です。
これは、見た目、発言、行動などを無条件に褒めることです。
「存在褒め」といってもいいですね。
例えば、子どもがいつもより調子がよさそうに見えたら
「今日は顔色いいね!きっともっとよくなるよ!」
例えば、子どもが学校に行きたくないと言ったら
「そっか、学校に行きたくないんだね。自分の気持ちが言えてナイス!」
例えば受けてきたテストの点が悪かったら
「伸びしろしかないじゃん!大丈夫だよ!」
こんな感じで見た目・発言・行動を文字通り「そのまま褒める」んです。
これは、子どもとの信頼関係を築き、子どもが「うまくいかなくても自分は大丈夫」と思える自尊心を育むことができるほめ方なんです。
「いやいや、言葉を選びそうで難しい」と感じた方もいると思います。
確かに、親から見てマイナス面しか見えていない場合、難しさもあるでしょう。
しかし、一見褒められるようなことじゃないマイナスな面も、見方を変えることでプラス面に変えることができる、つまり発想の転換をすることがとても重要なんです。
心理学ではこれをリフレーミングといいます。
これは、特に「自分はダメだ」と思ってしまう自尊心の低い子どもに効果てきめんです。
「自分はダメだ」とネガティブに感じてしまっている気持ちを、ポジティブ変換してあげることができます。
一回やったからと言っていきなり大きな効果があるわけではありません。
何度も何度もポジティブ変換した言葉のシャワーを浴びせ続けることで、子どもの「自分は大丈夫」という自尊心が少しずつ育まれていくんです。
「そのまま褒め」の注意点は、「自分は大丈夫」とすでに自尊心が十分にある子どもには意味がないどころか逆効果になってしまうという点です。
自尊心が十分にある子どもに「そのまま褒め」を繰り返してしまうと、そのままをよしとしてしまい、がんばらなくなってしまう恐れがあるんです。
不登校の子どもでも、自尊心が高い子はよくいます。
なので、あなたのお子さんの状況と照らし合わせた上で、
この「そのまま褒め」を取り入れてみてほしいと思います。
「そのまま褒め」では効果がないと感じているならば、他のほめ方にトライする必要があります。
不登校ほめ方3選、二つ目は「できたら褒め」です。
よい結果を出すという条件付きで褒める「結果ほめ」とも言えます。
最近はこの「できたら褒め」はよくないという情報が多く出回っているんですが、全部が全部NGってわけじゃありません。結局はケースバイケースです。
「できたら褒め」は、子どもに「自分はできる」という自信を育むことができるんです。
例えば
・朝起きられない(ODは除く)
・やるべきことを終えられない
・生活が自立していない
こういった子どもの場合は、「できたらほめ」に重きを置いて確かな自信をもてるようにしていくタイミングかもしれません。
「いつもより早く起きられたね!いいね!」
「時間がかかったかもしれないけど、終わらせることができたね!すごいじゃん!」
このようにできたことをすかさず、具体的に褒めることが大切です。
注意点は、「できたらほめ」ばかりになってしまうと、子どもも結果ばかりにとらわれてしまうおそれがある点です。
例えば「できたらご褒美を与える」というルーティンを作ると、もともとあったはずの「やりたい」という気持ちが削がれていってしまうんです。
これをアンダーマイニング現象といいます。
アンダーマイニング現象とは、何かをする楽しさやおもしろさなどの好奇心(内発的動機付け)が、何かがもらえるという期待感(外発的動機づけ)によって削がれてしまう現象のことです。
実際の心理実験で、絵を描くのが好きな子どもたちを、上手に描いたら賞状をあげるグループと何もあげないグループに分けたところ、賞状をもらったグループの子どもは何ももらわなかったグループよりもその後に絵を描く時間が短くなったという結果が出ました。
これは、ご褒美がなければもうやらないと心変わりしていったと解釈できるんです。
これを考えると、イタズラにニンジンをぶら下げるのもよくないことが理解できたんじゃないでしょうか。
自尊心は高いんだけど、行動が改善する気配がない場合にぜひ「できたらほめ」も選択肢の1つにしてもらえればと思います。
不登校ほめ方3選、三つ目は「がんばり褒め」です。
結果には触れず、何かに取り組む様子や態度を褒める、つまり「プロセス褒め」です。
これ、最近では割とスタンダードになってきているほめ方ですよね。
僕もこれまでたくさん「結果より過程を褒めよう」って言ってきましたし、大切なほめ方だと捉えています。
たとえ悪い結果が出たとしても、
「あのがんばりがすごかったよ!だって・・・」と褒めるんです。
これは、望ましい言動を認めてあげたり、本人が気付いていない強みを本人に気付かせて促したりする働きかけで、実は自尊心と自信の両方を育むことができるんです。
あなたがしっかりと子どもを「がんばりほめ」で褒めるためには、普段から子どもの取り組みをよく観察しておくことが重要です。
例えば、子どもが皿洗いや掃除などをしたとします。
それを目の前にすると、かなりの割合でやってくれたことに対しての「ありがとう」で終わってしまうことが多いです。別にこれが悪いわけではありません。感謝を伝えることはとても大切です。
でも、ここで「がんばりほめ」を意識してみてほしいんです。
「ありがとう。どうしてやろうと思ったの?」と聞くんです。★
もしかしたら子どもは
「お母さん、大変そうだから」とか
「別に意味はない」
のように答えてくれるかもしれません。
どっちのパターンだとしても「がんばりほめ」をするチャンスになります。
「お母さんの負担を減らそうと思ってくれるその気持ちが嬉しいよ。助かった。ありがとう」
「意味がないとしても、家事をやろうと思ってくれたこと自体がとても嬉しいよ。ありがとう」
ほんの一例に過ぎませんが、「自分は家にいていいんだ」という自尊心や
「自分は役に立っているんだ」という自信の両方がお子さんに降り積もっていくのがイメージできると思います。
「がんばりほめ」の注意点は特にありません。
ただ、3つのほめ方の中で最も難易度が高いとも言えます。
その分、「がんばりほめ」を意識して見るだけで、お子さんの行動と結果の間にあるグラデーションに目が向くようになり、より深くお子さんのことを理解できるようになっていくはずです。
以上、3つのほめ方「そのまま褒め」「できたら褒め」「がんばり褒め」を説明してきました。
このどれか1つだけを意識するのではなく、ケースバイケースで使い分けたり、ミックスしていくことが大切です。
3つのほめ方の共通点は「上から目線」ではなく、多角的にお子さんの様子や態度を見ていくことが重要という点です。
また、「ほめよう。ほめよう」と思い過ぎることもよくないです。褒めることが「義務」になってしまうと、ほめ言葉がウソっぽくなったり薄くなったりして、それを子どもが感じ取り信頼関係が崩れる・・・なんてことにもなりかねません。
何より、あなたが疲弊してしまいますよね?
ただ、アンテナを高くしておくことは大切です。
日常の些細なことでいいのでキャッチできたら、即伝えることを意識して3つのほめ言葉を使ってみてください。
プラスα情報
ここでプラスαの話なんですけど、あなたは自尊心と自信の違いがわかりますか?
なんだか雰囲気は似ていますが、違いがあるんです。
自尊心(自己肯定感)とは、自分は大切に(尊重)されていて、たとえできなくてもうまくいかなくても大丈夫と感じることです。
一方で自信(自己効力感)は、何かにおいて自分はできる、うまくいくと感じることです。
つまり、自尊心(自己肯定感)は無条件のかかわりで育まれるのに対して、
自信(自己効力感)は条件付きのかかわりで育まれるんです。
子どもの自尊心(自己肯定感)を育んでいくことは、折れにくい心を育むことにつながります。
折れにくい心が育つと、不登校ひきこもりという現状から一歩踏み出してみようと思えるようになるんです。
あなたはお子さんに対して、何かを期待したかかわりではなく、無条件のかかわりができていますか?
メッセージ
子どもの不登校は、親にとって非常に心配な問題ですよね。
しかし、焦りや不安に囚われることなく、子どもと向き合う際に大切なことがいくつかあります。
まず、親は子どもを理解しようと努力することが大切です。
子どもの立場や感情を考え、子どもの心の声に耳を傾けていきましょう。子どもがなぜ学校に行きたくないのか、何が子どもを不安にさせているのかを真剣に受け止めることが、問題解決の第一歩です。
また、親は自分自身も理解することが必要です。
自分の期待や過去の経験、社会的なプレッシャーなど、自身の心の中にあるものを見つめ直し、客観的に考えることが大切です。
自己の成長や学びのプロセスは終わりのないものであり、親も子どもと同じくらいに成長し、変化することが求められます。
さらに、親は愛情とサポートによって子どもを支えることが重要です。
子どもが自尊心を高め、自分を受け入れることができるように、親は常にそばにいて、励まし、理解し、支援する必要があります。
時には一歩引いて見守ることも必要ですが、それでも子どもが安心して成長できるように手を差し伸べることを忘れないでください。
最後に、親は希望を持ち続けることが重要です。
困難な状況に直面しても、親は希望を失わず、前向きな姿勢を保つことが子どもにとっての大きな支えとなります。困難があっても、親が子どもの可能性を信じ続けることで、未来に向けての道筋が見えてくるでしょう。
子どもとの関係を築く中で、愛情と理解、サポートと希望を常に持ち続けることが大切です。
自分自身が理想的な親であることを意識して、その理想に向かって努力し続けることが、子どもとの関係を深め、不登校という問題から脱出することにつながっていくんです。
おわりに
最後に、今回紹介した3つのほめ方を表で復習していきましょう。
「そのまま褒め」は自尊心を育むのに適していますが、自信を育むのには向いていません。
リスクは「子どもががんばらなくなる」ことがあるので注意していきましょう。
「できたら褒め」は、自信を育むのに適していますが、自尊心を育むのには向いていません。
リスクは「子どもが結果に囚われる」ことがあるので、ほどほどにしていきましょう。
「がんばり褒め」は、自尊心と自信の両方を育むのに適しています。
リスクは特にないので、どんどんトライしてみてください。
子どもの様子や親子関係によって上手に使い分けながら、子どもの心に届くようにほめ続けていきましょう!
ということで、今回も最後までご覧いただき本当にありがとうございました!
今回の記事から少しでも前に進めそうと思った人は、ぜひ概要欄からYouTubeもチェックしてもらえればと思います。
それではまた次の記事でお会いしましょう。ようちゃんでした!