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& episode 025
僕のオーソドックスな感性を持つクニちゃん。
ハーバードの生活に慣れ、それなりにアグレッシブなマインドへ染まりつつある。
財務諸表論、マーケティング論、コミュニティー論and son on...。
彼女が吸収するもの、広がっていくアンテナを僕は目を瞠るばかりだ。
プログラグラミングにも関心を持ち、深夜、明日のレシピを考えるかのように生き生きとした表情で、構想を練っている。
コードを打つ手を見ながら、彼女がなんども試行錯誤している「logo」
珍しく4週間経っても決まらない。
オートミールを食し、カフェラテ飲んでも、
ベタにタコベルでタコスをテイクアウトし、ダイエットコークを飲み干してから取り組んでも、
なかなか決まらない「logo」。
「君にしては、珍しいね。」
と小雨が降る日曜の朝、僕は彼女にホットミルクを差し出しながら言った。
節がち目に彼女は、首を横に振った。
絶望的な目をする彼女へ
「もしかしたら、始めての挫折というやつかもしれないね」
と、渡したホットミルクへシナモンを追加し、僕はお気に入りのブランケットで彼女を覆い尽くした。
なんでも突破できた、クニちゃん。
だけど、白紙の世界で、船を創れというのうは
間違わないことが得意な彼女にとって、未知の分野で、
彼女一人で乗り越えるものではないのかもと。
そんないっぱしの建築士として気持ちを抱きながら、ブランケットの中で静かに涙するクニちゃんを優しく抱きしめた。
全知全能なんていないってことさ。だけど、それはダメってことじゃないんだ。
彼女が落ち着いたら、ホットココアでも飲みながら、気づきと持ち前の良さをゆっくり朝食をとりながら話してあげたいなって。
今回、クニちゃんを包んだブランケットはこちら
柔らかさと、適度な密着感が、このデジタル時代に合うなあ。という僕のお気に入りのブランケットです。
http://www.aeru-shop.jp/fs/aeru/c/kusakizome-blanket