深夜のつぶやき
最近考えることをサボっていた。
米沢にいる間は「米沢にいること」に集中していたし、米沢から帰った日は朝新幹線に乗りそのままバイトをして、その足で新宿でオールをし、翌日またバイトをし、帰ってから電気も消さずメガネも外さず眠り、また起きてバイトをし、電気を消さなかったせいで微妙に疲労回復が出来ず明け方まで脳死でゴールデンカムイを読み、今日の夕方に起きてネイルに行って新宿でご飯を食べて帰ってきた。
ほとんど何も考えず動くしかない数日間だった。
米沢から帰る前の日の夜は風が強く、古い木造家屋は窓のガタガタと家鳴りがひどくてひどくて2時間眠れたかどうか。
そこから眠さと闘いながら最早ハイの状態で接客をし、帰れると思ったらオールを打診され断れず。
4時間くらいは寝たが他人のいるところでは疲労回復なんてできるわけもなく。
今年度の目標に「断れる人間になる」が加わった。
オールをした翌日の出勤時間は昼過ぎだったので、それまで働いているモールの休憩室で突っ伏していたら、よく話す警備員さんが無言で紅茶のペットボトルを置いてくれた。
「何事!」と飛び起きると振り返った警備員がお茶目な顔で「内緒ね」と唇に人差し指を当てていた。
いや、優し〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!
惚れてまうやろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
普段喫煙所にしか立ち寄らない私が休憩室にいるのも、明らかに仕事前なのに疲れているのも珍しく見えたのだろうが、いかんせん優し過ぎる。
もうおじいちゃんとも言えよう年齢だが、一番テナントスタッフとの距離感を適度に保ちつつも仲良くしてくれるプロだ。
オールしないとこんな疲れた醜態を見せることもなかったが、わかりやすい優しさに触れることもなかったと思うと少し得をした気分。
いや、もうオールなんて次の日が休みじゃないとするもんじゃない、若くないと思った。
オールしたメンツは3人とも翌日仕事だったがノリで来てしまった。場のテンほど怖いものはない。あと歌舞伎町は怖い。
3人と言う人数が如何に難しいかも今回何となくわかってしまった。いや、薄々感じてはいたが。
この3人の間柄を知る人には、「あなたの立場、中間管理職だよね」と言われるが本当に中間管理職だと思う。
女性3人組なのでまぁしょうがないとは思うが、私も私で波風立てたくない性格が災いして完全に板挟み状態である。
恐らくもう3人でオールすることはないんだろうな、と察した。
個々と話している時は楽しいし、3人で飲みに行くのも楽しい。だがオールとなると話は変わってくる。連続で長時間共にいることによるデメリットが露呈してしまった数時間な気がした。
ただそれも性格の違いによるものだし、私は中間管理職も嫌いではないので特に改善しようとかあんまり思わないが、双方のメンタルのためにも3人での行動は仕事後の飲みまでがベストかなと勉強した。
大人になってからの人付き合いは、これはこれで簡単にいかない難しい部分がある、というか価値観の違いが付き合いやすさに如実に反映されすぎる。
ふとあいだみつをのこの詩を思い出した。
セトモノ同士だな。そういう私もいつもセトモノ。
セトモノを封印して中間管理職しているが、やわらかい心を持てれば中間管理職にならずにどうにかしていけるんだろうか。
あの警備員は、いつ何を話してもうんうんと耳を傾けてくれるし、私から何かをあげたりしたこともないけど疲れている私を見て気遣ってくれる。私なら色々な事を恐れてしないだろう。
脱、セトモノを目標に。やわらかいこころを持ちたいものだ。
という、深夜のつぶやき。