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諦めてしまった

■2024年(両親81歳) 

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三女と訪問 続き(3)

父はいつも20時くらいには寝床に就くほどの早寝生活で、深夜に目が覚めると夜が明けるまでラジオを聞きながらうつらうつらしていた。

年季の入ったラジカセのアンテナを伸ばして聴いていたのだが、ついにそのラジカセも壊れ、もう一つ別に、納戸に眠っていた古いラジカセを使うことに。

しかし、使い慣れたラジカセから別のものに替わるとうまく扱えず、「ラジオが聴こえない!」「淳子、これどうやるんだ?」と毎夜騒いでいた。

わたしもその都度やり方を教えていたが、どうにも覚えてくれず、父はパニック状態。

当時のわたしは、なんでこんなことも覚えられないのかと冷ややかな態度を取っていた。

そうこうしているうちに、結局他のどんな機器にも馴染めず(母が使っていた携帯ラジオなども試してみた)、やがてラジオを聞くこと自体を諦めてしまった。


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