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険しい表情
■2023年(両親81歳)
12/7
O先生来訪 10:30頃 続き(2)
※12/7メモより
「母さん相変わらずウロウロ。
食堂に流れている昭和歌謡のBGM(「上を向いて歩こう」「青い山脈」など)に合わせてO先生が歌ってくれると、母さんも一緒に口ずさんで楽しそうだった! 感謝!
O先生と認識できていたかどうかは怪しい。
母さんの頭は抜糸されていてきれいになっていた。
父さん、相変わらず傾眠。手の爪も恐竜の爪に!! 危険…。
食堂のテーブルを父さんが押してしまうらしく、今日はカウンターの壁にテーブルがピタリとくっつけられていた。
父さんが自力でテーブルをぐいぐい押すなんて想像できない!
そんな力がまだ残っているのか。
わたしが会いに行くときはいつも座っているけど、ちょくちょく急に立ち上がって歩くらしい。危険だ。
父さんが座ったまま寝入る直前(なのか?)、目をつむり、眉間にしわを寄せてすごく苦しそうな表情になるのがこちらも見ていて辛い!
あれ? いつもこんな表情だったっけ? と改めて思うくらい、今日はものすごい険しい表情だった。
いびきをかきながら、そして体がピクピクとけいれんする。
この時の動画を見返すと、母さんがO先生と一緒に動揺を口ずさむという微笑ましい光景の横で、少しズームアウトすると父さんの何とも険しい表情が突然現れるの。
これにはさすがのわたしも映しながらドキッとしてしまった。
このまま映し続けるのが憚られるほど。
その後しばらくして少し落ち着いて、目をつむったまま寝たかと思うと、パッと目を覚まして覚醒! この繰り返しなの。
覚醒後は、自分の手、指が気になるのかずっといじりながら、父さんの世界でなにかゴニョゴニョ呟いている感じ。
何とも不思議な現象だよ…。
「尚子だよ」と声をかけても、もはやあまり認識していない感じ。
母さんも、母さんの夢の中の世界にいる感じ。
「尚子だよ」と声をかけると「尚ちゃん!」と言ってくれるけど、あまり認識できている感じはないかなぁ。
「お腹空いた?」「空いた」とか、「どこも体痛くない?」「痛くないよ」とか、こういう受け答えは母さんのほうがまだできるかな。
父さんは通じない…涙。
少し前までは、父さんのほうが感情も豊かで意思疎通できている感じだった気がするのだけど。
二人とも全くもって不思議な現象。」