たゆたう
水のようなものの中を、
ずっと沈んでいる。
日の光は感じる。
温かい。
目に見えるものは全てきらめいて、
ゆらめいている。
薄い緑、淡いレモン色、深い水色、
時おり柔らかいオレンジ。
音はどこかぼんやりとして。
静かで心地よい。
目を閉じても、開いても、安心だ。
沈んでいるのか?
浮いているのか?
とどまっているのか?
どれくらいこうしていたのか?
これからどのくらいこのままなのか?
不安になろうと思えば
なれる材料はたくさんあるのに
二度寝する直前みたいに、
「まぁいいか…。
とりあえず…、とりあえず…、」と
心地よさをかみしめて
まどろみにはまり込んでいく。
なんて穏やかなんだろう。