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深夜の独り言 45

梅雨入り。今日は美容院に行きました。今年は、暑い夏を、この長い髪の毛とともに越える決意を固めました。憧れのロングヘアまでもう少し伸ばしてみます。いつもはこの時期に、暑くて切っちゃうから。今年はがんばります。

髪の毛を美しく保ったり、肌を清潔にしたりするだけで、最低限、ぱっと見の「可愛い」は手に入ります。別に顔は可愛くないけど、清潔感と愛嬌で、それなりに可愛く生きているのです。

私も馬鹿ではないので「この男は私に気があるな」くらいは気付けるわけで、すでに好きな人のいる私は彼らに返せるものは何もないけれど、下心満載の「何か困ってる?」に頼ったり素直に奢ってもらったりは気付かないふりでちゃっかりしています。でもそれは、例えば毎晩髪の毛をケアするだとか、頼るときの態度だとか、飲みの席で聞きに徹して気分良くさせてあげるだとか、そういったことと同等の対価。

男だとか、女だとか、関わるときに考えるわけではありません。男にも女にも同じように媚びて愛嬌を振りまいています。ただ周りは勝手に意識していて、男が私を女として扱う。この間アルバイトで教室のパーテーションを動かす力作業があったのですが、私が手伝おうとすると「女性の手を傷つけるわけにはいかないので」と追い払われて、別にやらなくていいからラッキーなのに、なんだか悲しい気持ちが芽生えました、それは対等に扱われていないことへの屈辱や疎外感からくる悲しみでした。

でもそれも、女だからと奥の席に座らせてもらうことと何も変わらないから、私はきっと間違っているのでしょう。「女」として特別の何かを受け取るたびに男との差が開いていく。完全に対等に扱われたいなら、ロングヘアもお化粧もやめて、無駄ににこにこするのもやめて、「可愛い」なんて言われないように、誰も私に好感を抱かないようにするところから始めるべきなのかもしれません。ただあるいは、身体的不利がなくならない限り男女平等などあり得ないのかもしれません。

私は対等に扱ってほしくなんかない。女として受け取れるものがあるなら遠慮なく享受したい。だからにこにこするし、最低限の「可愛い」を、これは自分のためでもあるけれど、なんとか保っています。だから、理系の研究室や塾講の男社会の中で、疎外感くらいは我慢しなくてはなりません。私は「女」として生きる自分が好きだから。「女」として、男社会で戦う自分が好きだから。体力では敵わないから、別の武器で戦っているだけなのです。そうして、なんとか生きていかねばなりません。

しあわせを探して、生きていかねばなりません。



眠たい夜に、




深夜の独り言。

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金とき
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