見出し画像

「たくあん」と「七面鳥の溜め息」

 色濃くなる冬の気配。
朝の息は白く、スターバックスコーヒーの屋外ベンチには大きなカップを両手で大事そうにもつ人たち。肉まんやおでんが幅を利かせはじめたコンビニを横目に、職場への道を足早にゆく。

 年末はどうしようかな。例年通り実家で過ごそうか。そういえば忘年会はできるのかな。あ、おせちの手配をしなくちゃ。などと思いをめぐらす頭上には、LEDをぐるぐる巻き付けられた街路樹が枝を伸ばしている。

 ああ、今年のクリスマスは何を贈ろうか。

 そんな、人々が甘く幸せな予感にソワソワし始める時節が今年もやってきました。きっと世界中の七面鳥たちが溜め息をついていることでしょう。


 いうことで、たくあんの話をします。
え?今までの話はなんだったのかって?

 今日はね、決めてたんです。
たくあんのはなしをしようって。

 前振りがどれだけスウィートでドリーミーなムードでクリーミィマミーだったとしても、今日が年に一度のポッキーの日だったとしても関係ありません。

今日はたくあんの日なのです。


 さあ。本題に入りましょう。
(よし!やっとたくあんの話ができるぞ!)


 なんでわざわざ、たくあんなのか。カツ丼の脇で申し訳なさそうに萎れている黄色い漬物の何がたのしいというのだ。と、二十代のころは見向きもしなかったのですが、ちかごろスーパーや産直の売り場にいくと、どうしてもたくあんに見惚れてしまうんですよね。たくあん。

 できたら、一本まるごと欲しいですから。

 自分の好みの厚さにたくあんを切ってお味噌汁の横に添えたい。短冊切りにしてツナと一緒に海苔巻きしたい。みじん切りにして納豆にまぜて白飯の上にお乗せしてみたい。(きっと、たまごかけごはんにもいい!)

 そんな衝動がぼくの心を揺り動かすのです。
あの、かつお節のついたたくあんなんかも最高ですよね。そうだ。オススメのたくあん、食べ方などありましたら教えていただけたら嬉しいです。

 たくあんはすごく作るのが大変なのだと聞きます。しかし、いつかは自分好みのたくあんを一から育ててみたいなあと思っています。

 ふう。

 本日はたくあんのはなしに
長々とお付き合いいただきまして、
ありがとうございます。

気が済みました。


それでは、また明日。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?