「夏のナス子」と「アンフェアな味覚」
こどもの舌って正直で気持ち良いですね。
食べたものが好物にカテゴライズされればバクバクたべるし、NOT好物であれば1ミリも食べません。
本来それで良いのかもしれませんね。
しかし、一筋縄ではいかないのがオトナです。
多方面からバイアスがかかり「おいしいハズだ」という強力な自己暗示にとらわれて、公平なジャッジが難しくなることがあります。
例1)
不思議な味だなあ。何か調味料いれ忘れてるような、、、いやいや!アノ人が紹介していたのだから間違いないハズさ。それに2時間も並んだのだから、おいしくなくては困るじゃないか。きっと僕の舌がちょっとおかしいだけだろう。『オ、オイシイぜ。』
例2)
なんて前衛的な味なのかしら。これが最先端のおしゃれ味ってわけね。良いわ、平らげてみせようじゃないの。おしゃれな私ならオイシイと感じることができるハズ!(believe in myself、私。)それに、健康にも良いって書いてあるじゃないの!『オ、オイシイわ。』
と、まあオトナは色々と大変なわけです。
ここは「これは、、、独特な味だ!」とか
はたまた「ム、、あたらしいッ!」とか。
どちらともつかない地点へ絶妙の着地をするのがオトナの「正解」なのでしょうか。
うーん。正直な心で公平な舌でいるというのはむずかしいことですね。
あ、蝉が泣いた。
与太話やめて料理を紹介しましょう。
今日はシンプルここに極まれり
『焼き茄子』
です。
夏のナス子は皮が厚く身がぎゅっとしていて、薬味をしっかり受け止めるグラマラスな食べ応えがありますね。デリケートな秋のナス美とはまた違った美味しさ。どちらも素敵で困ってしまいます。
①「がく」をとりのぞいてやって、のちにむきやすくなるように3〜4か所に切れ目をいれておく。
②網をつかってコンロで直火ならば強火でまんべんなく、切れ目から泡が吹いてくるくらいまで。(魚焼きグリルならば片面5分づつを目安に、トースターならもう少し長めに)箸などで身をさわってふにゃっとしていたらOK。
③やけどに注意しながら皮をむいて、ひとくち大に切りお好みの薬味と調味料にまみれさせたら完成!
ポイント
ナスは焦げた皮の香りがキモ。その香りだけで2合のめますので、しっかり焦がすことが大事です。
やはり王道はかつおぶしとたっぷりの生姜でしょうか。番外編としては食べる辣油みたいなやつをこんもり乗せるのもオススメです。
ちなみにトップ写真はクラタペッパーさん「生胡椒の醤油漬け」をかけています。うまいんだな、これが。
言わずもがな、お酒と相性抜群ですね。
それでは、また明日。