上司は、いかに部下に成功体験を積ませるか その2
前回は、部下側の方向性の話しをしました。
部下は勝手に成功体験を積めませんし、上司の指示やサポートがなければ
成就しません。成功体験は、上司や会社で認められてはじめて成り立つ
世界です。
つまり部下の成功体験は、ほとんど上司に掛かっていると言っても
過言ではありません。
では、上司はどうしたら良いのか?
最低限、上司は以下のような事を考えないといけません。
(1)部下の働くステージ(場)をキチンと定義する。
何が部下の仕事かを明確にする。そして、それを紙にして残す。
言った言わないの現象を避けるためです。
つまり、職務分掌として部下の仕事は、 営業か、マーケティングか、
開発か、経理か、コントローラーか何かを明確にする。
それが決まったら部下のターゲットを具体的に明確にする。
どの製品で、どのマーケットで、どの顧客で、どんな売り上げを
目標するかを明確にする。
(2)その目標を、定量的にし、達成可能性をわかりやすくする。
いわゆる数値目標にして、達成度をわかりやすくする。
Measurableにするということです。
(3)期間途中のフィードバックはきちんとやる。
優秀な部下でも、いつも仕事が上手く行くとは限りません。
上手く行かなかったときの支援は必要です。
よく、「部下が仕事をしない」「指示しないと働かない」と平気で
いう上司がいますが、私には全く理解できません。
それは上司として失格です。存在している意味がありません。
部下の仕事が定義されていれば、仕事をするもしないもありません。
部下の仕事の達成度がどうか、悩みなどがあるかを、常にウォッチ
するのが上司の仕事です。
(4)目標を達成したときの、評価がどうなるか?
ここは、なかなか明確には定義しにくいところです。
会社は、全社員を総合的に評価しなければいけません。
これができたら、ここ(ポジション)まで引き上げてあげるぞ
みたいなことは、いいたいところですが上司としては言い切れない
ところです。
ただ、目標を達成したら、本人が納得するよう結果を表示して、
この結果だから、評価が「S」だとか「C」だとかは明確に
本人に伝え、お互いが納得しないといけません。
評価を通じて、部下・上司の信頼関係を築かないといけません。
ここが崩れると、いい関係が継続できなくなります。
もしあなたに部下がいたら、ここまで考えてあげられますか?
部下だって、ロボットではありませんから、なにも目標無しに
働く事はできません。
達成したら何かを望みます。報酬か、ポジションか、キャリアか?
短期では早々約束はできません。中長期で達成度に応じて、部下への
評価と行く先(キャリア)をきちんと考えて上げる。
それが上司の姿ではないでしょうか?
次回は、「いかに部下に仕事の自由度を与えるか?」です。
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