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権力につくか、権威につくか?
これはとても難しい問題です。
選択によっては、自分の一生を決める時もあります。
権力と権威の違いはなんでしょうか?
人を率いる人には権力と権威が必要です。
ですが、この2つはとかく混同・錯覚されがちです。
上司は、組織からポジションを与えられています。
ポジションには当然のように、指示命令権や人事権など
権力を持つことになります。
まず、権力とはなんでしょうか?
ポジションに応じて組織から与えられた力ですから、
ポジションパワーということもできます。
ポジションパワーは、組織という大きな権力が背景になります。
一方の権威とはその人の人格、人間性といった
「人としての魅力や風格から生じる力」です。
いわばヒューマンパワー(人間力)そのものです。
このように、権力と権威はまったく違うものです。
権力の源泉は組織にあり、それはタイトルや肩書という形で示されます。
権力は与えられたものだから、肩書という看板を付けておかないと
周りにはわからりません。
権力(ポジションパワー)に部下が従うのは、それが上下関係に
基づいた命令だからです。
組織にいる以上、不承不承でも命令には従わなければならない。
イヤイヤモードでついて来る。
一方、権威の源泉は実力や実績、それに尊敬、信頼といった
見えないものです。
権威は自ら主張しなくとも、周囲が自然に認めるものですから、
看板も名刺も何もいりません。
つまり、目に見えなくても自然にわかるのが権威です。
経営者でも、政治家でも本物といわれる人は、タイトルや肩書とは
無関係に、会った瞬間に格の違いが伝わってきます。
肩書だけの人間とは自ずから迫力が違う。風圧を感じさせる人である。
部下はヒューマンパワー(人間力)について来ます。
部下は権力のある上司の後にも、権威のある上司の後にもついて来ます。
権威(ヒューマンパワー)のある上司の後について来る部下は、たとえ
それが命令されたことではなくても、この人のためなら、この人の言うことなら、と喜んでついていきます。
ワクワクモードです。部下は、同じようについて来ているように見えるが、その勢いと質がまったく違う。
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権威は、その人に対する信頼や尊敬で裏打ちされているのです。
もう一度、会社での自分での振る舞いかたについて考えてみましょう。
権力についていくか、権威についていくか。
私は権威についていきます。
権威の人は、自分のお手本になれます。その人を目標にし、目指す
こともできます。
上司であった新将命さんについていって良いことは数え切れない
ほどありましたが、悪かったこと、不都合だと思ったことは一度たり
ともありません。
権力を持っている人はそれを失った段階で、終わりです。
紙一枚(人事異動)でお終いになることもあります。
その人のグループにいたら、それこそ会社にいられなくなります。
あなたはどちらを選びますか?
まさか、風見鶏にはならないですよね?