部下は、どうして離職するのか?
特に若い部下は、どうして離職するのか?
こんなことが今盛んに言われています。会社も上司も困って
いるようです。
Yahooニュースで、毎日のようにそんな記事が取り上げられています。
藤田耕司氏の『離職防止の教科書』(東洋経済新報社)から
トピックスを参考にし、私の思うところを話させていただきます。
藤田氏が本の中で取り上げられている内容とは、部分的に異なる
ことがありますので、あらかじめご注意ください。
(1)部下の離職は給料のせい?
バカな上司は、離職は給料が安いからだと、深く考えずに
いいますが、果たしてそうでしょうか?
部分的には、そうかもしれません。人によっては会社は100%
給料だという人もいるかもしれません。
しかし、給料はいくらもらっても、これで十分だということは
なくなってきます。言い方を変えると、人は(若い人だけでなく)
際限なく高みを要求します。そしてそれ以上上がらないと分かると、
ぷいっと辞めてしまうことになります。
そういう人は、おそらくジョブホッパーになるでしょう。
次から次へと会社を変わり、転々としていく。
能力のある人なら、いいでしょう。でもそんな人は10%も
いないでしょう。
給料の高さだけで人は仕事をしないものです。
「承認欲求」という言葉がありますが、給料は多少低くてても、
やりがいのある仕事ができ、仕事を認められれば人は給料が
たとえ安くても離職はしないものです。
さらには、「地図に残る仕事」ではありませんが、自分の仕事が
社会に役に立っていると思えれば、離職なんてしません。
やっている仕事が「これが、転職だ」と思えたら、こんなに
嬉しいことはありません。
上司も部下をよく観察し、どこを押さえれば部下が離職しないかを
日常的によく見ておかなくてはいけません。
お金が一番か、仕事なのか、プライベート重視なのか、残業や
休日出勤はしない人なのか、見極めが必要です。
それは、普段の個人面談や日常の会話(報告)などで推し
はかれるはずです。そういう努力をしない上司は、部下からはだんだん
距離が離れ、やがては部下は離職、上司は退場ということになります。
簡単な言い方になりますが、達成可能かつ測定可能な目標管理シート
の作成、目標を満たせばルールで予め決まった給料にする。
そしてキャリアプランも並行して作成し、そのレールに乗せる努力を
上司はする。
これだけ実施すれば部下も上司も幸せになるのではと思います。
下の(2)(3)は次回に展開します。
引き続き、笑読のほどお願いいたします。
(2)若い人は残業と休日出勤を嫌う
(3)部下は上司の姿に未来の自分の姿を投影する。
辛そうに働いている上司の姿は部下の離職の動機を高める。