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【第2回】腸内細菌は人間の細胞よりも多い!?腸内細菌の理想的なバランスとは

人の腸内に生息する菌の数は40兆個とも100兆個ともいわれており、総重量は1.5~2.0kgにも及びます。

人間の細胞の数が37兆個といわれているので、私たちの身体には細胞よりも多い菌が存在することになるんですね。

また、腸内に生息している細菌はだいたい700~800種類。多い人では1500~2000種類の菌が存在しており、腸内細菌が集団を形成して生息している様子がお花畑に似ていることから「腸内細菌叢」「腸内フローラ」と呼ばれています。

出典:医療法人ミネルワ会 渡辺病院「腸内フローラとは?」

お腹の中にいる赤ちゃんは無菌状態ですが、産道を通って生まれてくるときにお母さんの菌をわけてもらい、3歳ごろには腸内細菌のベースが確立されるとされています。

ただし、3歳以降も生活習慣やストレスなどのさまざまな影響で腸内細菌のバランスは変化していきます。どうやら最近では「若者世代は腸内細菌が減少している」ことが問題になっているようです。

腸内細菌の理想的なバランスは?

腸内細菌は大きく分類すると、身体にとって有益な働きをする「善玉菌」、老化や病気の原因になる「悪玉菌」、腸内環境によって働きが変化する「日和見菌」にわけられ、「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」が理想的なバランスとされています。

これだけ聞くと「身体によい菌だけを増やせばいいのでは?」と思うかもしれませんが、菌と菌はお互いにバランスを取りあって生活しています。

たとえば、普段はよい働きをしてくれる菌が増えすぎたことで悪さをしたり、悪い菌がいなくなったことで別の悪い菌が発生したりするなんてことが起こるのです(なんだか人間の社会と似ていますね)。

そのため、「特定の菌を増やすのではなく多様性を重視する」ことが重要といえます。

テレビで身体によいと紹介されているものを食べたけど効果が出ない人は「それを好物にしている菌がいない」可能性が考えられます。

「腸内細菌の多様性を重視する」「腸内細菌の状態は人によって大きく異なる」という点から見ると、腸内環境を整えるには、できるだけ多くの栄養素をさまざまな食品から摂取することが大切といえるでしょう。

参考書籍

※今回の内容は複数の書籍やYouTubeの動画などを参考にして自分なりにまとめています。そのため、著者の考えと違う点があることはご了承ください。

また、できるだけわかりやすく伝えることを意識しているため、情報の不足等がある場合はご指摘いただけると幸いです。

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