【頭狂女】新作韓ドラ『誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる』で寒慄
夏の日にある女(コ・ミンシ)が森奥の貸別荘に宿泊しに来る。話は森奥にある2つの宿泊施設(2000年と2021年)の2軸で進み、過去に殺人が起こったモーテルの事件のことを知る現代の貸別荘オーナーの男性(キム・ユンソク)は最初は優しさで手を差し伸べるが、徐々に女の異変に気付いていく。
作品カテゴリ:ミステリー/サスペンス/スリラー
以下当てはまる人、本当に見てほしい!!!
本作見どころまとめ
見どころ① 縞模様の描き方
映像の中で【縦縞】と【横縞】が非常に意味を持っています。例えば、部屋の中で見える縞模様が縦か横かでのその場所の安全性を見せていたりしているように感じました。
特に注目してほしいのが、道路。山奥と都会のシーンの切り替わりは要注目。山奥に行く道は一台分しか通るスペースしかなく、道もタイヤ跡の2本線しか残らないような狭い場所ですが、そこから車線が1本、2本、4本と増えていく中で、何を暗示しているのか、ぜひ考えながら見てみてください。さらに面白くなるはずです!
見どころ② 色とサイコ女の変化
色とサイコ女(コ・ミンシ)の変化も、実に面白い。初めて森に来て、去って、また帰ってくる。この一連で最も色とサイコ女の変化があります。初めて森に来た時は、モノトーンの落ち着いた印象の服装で伴い振る舞いも控えめ。ですが戻ってくる時には、赤やショッキングピンクなどの派手色が多くなり態度もデカくなります。さらに、周りの空間に加わる刺し色(緑、黄色、赤、など)の変化は登場人物たちの立ち位置を表現しているようなシーンも多く出てきます。
見どころ③ あの名作の恐怖シーンのパロディ
なんと、本作エピソード7にあの名作『シャイニング(1980)』のパロディシーンがあるんです!!!これを見つけた時は、本当に興奮で震えました!!!!
誰もが知っているスタンリー・キューブリック監督の名作ホラー『シャイニング』。中でもおなじみの壁を斧で壊して追ってくるシーンがありますよね。実は、その名シーンのパロディがこのドラマにも再現されています。いかにこの作品が心理的恐怖を与えたいかの制作側の気持ちが伝わってきます。
このシーンが出てきた時は、初めて『シャイニング』を見た時の感覚と似ていました、、、あのヒヤッとぞわっとする感覚、、いやーーーーいろんな意味で震えました、、。
【グロ度、オロオロ場面の有無】
■グロ度 ★★★☆☆
血の映る回数はそこそこだが、体が何ピースかに分解されてる場面あり。
■オロオロ場面 なし
私自身が嘔吐恐怖症のため、オロオロがゼロなのは本当にポイントが高い。同じく恐怖症で苦しんでいる人がいたらこの評価がためになると嬉しい。
☆彡付録:ポスター一覧
個人的に、題名について少し残念というか、不完全燃焼というかがあって。
韓国語の題名のように日本のタイトルも『아무도 없는 숲속에서(誰もいない森の中で)』というものではだめだったのだろうか?
韓国語では伏線を立てておくけどその先に何が続くかは視聴者に任せています。英語の『The Frog(カエル』のタイトルからは、ストーリー全体のメッセージを語っているのが伝わってきます。
私的には、「~音もなく倒れる」の部分はそこまで重要ではなかったのと私だったら原題のように文章を完成させないことでの視聴者に想像を掻き立てるようなものにするな、と思いました🐸
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【作品詳細】
2024年製作/8エピソード(各60分)/韓国
監督:モ・ワンイル
キャスト:キム・ユンソク、コ・ミンシ、ユン・ゲサン
韓題:아무도 없는 숲속에서
英題:The Frog
参考文献:
https://namu.wiki/w/%EC%95%84%EB%AC%B4%EB%8F%84%20%EC%97%86%EB%8A%94%20%EC%88%B2%EC%86%8D%EC%97%90%EC%84%9C
https://pixiin.com/movie-theshining-1980/