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【ライブレポ】a flood of circle "I'M FREE 2022"【a flood of circle】_20221020

 2022年10月20日、代々木公園野外音楽堂にて、a flood of circle主催のフリーライブ『a flood of circle "I'M FREE 2022"』が開催された。
このフリーライブは7月8日に行われたLINE CUBE SHIBUYA公演で開催が発表され、無料で実現するための資金集めとして、クラウドファンディング“I'M FREE基金”も行われた。発表された日から多くのファンが楽しみに待ち望んだ日である。

 a flood of circleは4人組のバンドであり、ブルース感を感じさせるロックンロールとボーカルの力強さと切なさが濃縮還元された唯一無二の歌声が特徴。メンバーは佐々木亮介さん(ボーカル・ギター)、渡邊一丘さん(ドラムス)、HISAYOさん(ベース)、アオキテツさん(ギター)である。

 レポートに入る前に、まだこちらの佐々木さんのインタビュー記事を読んでいない方はぜひ一読してほしい。


「憧れや幻想を引きずるんじゃなくて、最初から作ってやる。それを今フラッドでやってる。」

「時代からズレてることを開き直って、ブチ切れる(笑)」

※上記記事より引用

シンプルにかっこいい。このライブに込めた思いや最近の活動についての想いが伝わる。(これを電車で読みながら会場に向かった我、グッジョブ!)

この価値とか、よく分からなくなってる時代において、ブチ切れながらも、自分が信じるものを追い求める意志がある。無料で、しかも、代々木公園野外音楽堂でフリーライブをやることに大切なメッセージが込められているような気がした。


 ほぼ定刻にお馴染みの入場SE「superstition」が鳴り、メンバーが登場する。佐々木さんの「おはようございます!a flood of circle です!Are you ready?」という第一声から〈Ready,Steady,GO…〉という美しすぎる流れで「GO」がはじまる。間髪入れず、「ミッドナイトクローラー」の早口ボーカルでさらに会場のテンションを高めていく。

 「Dancing Zombiez」には、ショッキングピンクの照明がよく似合う。Bメロの手拍子が揃っいて一体感が気持ちがいい。独特な拍子なのに、後方のお客さんもしっかりと叩いているから熱いファンが多く駆けつけているのだろう。「ギターソロ、俺」と言い放ち、ステージ前方ぎりぎりで低い体勢になりながら、佐々木さんが熱いギタープレイを行う。3曲目と思えない勢いでステージが繰り広げられていく。

 佐々木さんが楽器をギターからタンバリンに切り替えた「Sweet Home Battle Field」では、身軽になった佐々木さんがステージを縦横無尽に動き回る。曲後半にアオキさんと2人で「Sweet Home代々木〜!」と歌詞を変えて連呼する。それに呼応するかのように渡邉さんのドラムが熱く、スピードを増していき、とても高まる。ああ、(まだ4曲目だけど)代々木に来て良かった。

 「みんなから月見える?俺には見えない!」佐々木さんの問いかけに、お客さんも頭上の空をぐるりと見渡す。しかし、月らしきものは見当たらないので、首を傾げたり小声で「見えないね」と囁いたりといった様子だった。 

佐々木さん:「見えなくても届かせよう、やってみなきゃ分からない。2022年、エビバデみんな生きてる。生きてるやつしかここにいない。俺たちの可能性に賭けて。」

 佐々木さんの歌声と静かなギターだけが夜に響いて「Honey Moon Song」がはじまる。ギター、ドラム、ベースが順に重なり、音が広がっていく。サビ始まりの渡邊さんのシンバルが心なしかいつもより大きく聴こえ、心臓に響く。月まで届くので、もちろん109辺りまで間違いなく届いているに違いない。この曲が渋谷を包んでいると思うとニヤける。

<月まで届くように届くように叫んでる Honey Moon Song 君を縛る場所から 奪い去ってやる>

屋根の無い場所で歌う意味のある歌だ。

 初期曲である「世界は君のもの」は渡邊さんの四つ打ちのドラムで勢いよく彩られていく。<世界は君のもの 好きな場所に飛んでいけるぜ> 届けられる曲の歌詞のつながりからも、セットリストへの拘りを感じる。

 曲が終わるとMCタイムに突入。佐々木さんがI'M FREEタオルを掲げて一言、「タダだ!」と笑顔で爽やかに言い放つと、会場から笑いが溢れる。そこから続けて、人間の価値についての話へ。

佐々木さん:「価値って不思議、保険屋さんが教えてくれるかもしれないけど、考えてもきりがない。俺は決めた。大切なものは手放さない最高の場所を作り続ける。今日がその一歩目、目撃してくれてありがとう。みんな死ぬのは平等。楽しいことを誰かが用意してくれるかもしれないけど、してくれないかもしれない。今日みたいな日を連発して最後にみんなで爆笑したい。こんな世界でこんなところに集まるなんて、とんだパーティー野郎ですよね!」

このMCから新曲「Party Monster Bop」が初披露された。

力強いHISAYOさんのベース、支える重たい渡邊さんのバスドラム、軽快に刻まれるアオキさんのギターに佐々木さんの語り口調の歌詞が映える。2番のAメロのうねるようなベースラインがかっこいい。

 新曲に続けて、「北極星のメロディー」「プシケ」「花」と存在感のある3曲を立て続けに披露。

 何の曲のつなぎか察した会場が即座に手拍子を始めると、佐々木さんが「かわいいよみんな!」と面白い煽りをしながら「シーガル」の演奏が始まる。今日はなかなか寒かったはずなのに、いつの間にかちょっと暑く感じてマフラーを外していた。演奏や歌の熱量と会場のテンションが最高潮で、終わってほしくないと思った。

 曲が終わると、佐々木さんが「今日みんなに言いたいことがある。こんなところに来ちゃうみんなのことがかわいい。人生は面白いほうがいいから、アルバム作っちゃった。」とニューアルバム『花降る空に不滅の歌を』」を2月に出すこと&ツアーを回ることを発表した。(3回もアルバムタイトルを言ってくれたため、正確に覚えることができました。笑)

 そこから、アコースティックギターに持ち変えて、「花火を見に行こう」。声もファッションも心もかっこいい佐々木さんが、このハートのサウンドホールの可愛らしいギターを持っているギャップがまた良い。

 曲が終わると「バイバイ」と言ったのでもう終わるのかと思いきや、7月8日LINE CUBEのステージに叩きつけて破壊したはずの黒いギター(ブラックファルコン)を持ち、「I 'M FREE」をラストソングとして届けた。

 終演後、新曲"Party Monster Bop"が試聴できるQRコードの付いたポストカードが配布された。表面は色鮮やかな衣装のメンバーと水色の背景が目を引く写真。これまでのビジュアルは黒や赤などクールな印象が強かったが、新しい一面を感じさせる。新しいけれど、もちろん、全員ハマっている。裏面には2023年2月15日にニューアルバム『花降る空に不滅の歌を』リリースのお知らせとワンマンツアーのスケジュールがびっしり30本分書かれている。ツアーファイナルの会場が東京・歌舞伎町Zepp Shinjukuという2023年4月にオープン予定のライブハウスなのもより楽しみだ。
 
 平日の夜、渋谷、野外、しかも無料!でこんな楽しい世界が存在している事実に夢がある。価値がある。自分の価値は自分で決めるし、自分が観るものの価値も自分が決める。ここからはじまるa flood of circle の夢の続きを、我々“とんだパーティ野郎”は絶対に見逃せない。

<a flood of circle 『a flood of circle "I'M FREE 2022"』>10月20日(木)@東京・世代々木公園野外音楽堂セットリスト
01. GO
02.ミッドナイト・クローラー
03. Dancing Zombiez
04. Sweet Home Battle Field
05. Honey Moon Song
06. 世界は君のもの
07. Party Monster Bop
08. 北極星のメロディー
09. プシケ
10. 花
11. シーガル
12. 花火を見に行こう
13. I 'M FREE


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YouTubeご紹介〜こちらで聴けます〜


※セットリストもレポート内容も間違った情報が含まれている懸念があります。ご容赦願います。(訂正コメント大歓迎します。)
※初心者によるレポートです。どうかお手柔らかにご覧くださいませ。
※何か問題がございましたら速やかにご対応いたしますので、お手数ですがご連絡をお願いいたします。

おまけ:個人的にとてもありがたい記事~音楽お勉強中~

機材紹介、、、豪華ですね!

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