失敗したくなくて失敗する、をかわしていく方法/京都ライター塾第11期レポート #01
業務委託でライティングの仕事をはじめて請け負ってから5ヶ月が過ぎました。書きたいことと書いていることのギャップを感じながら、ずっとこんな生活を続けていくのだろうかと絶望し受講を決めた江角悠子さんの「京都ライター塾」。
その初回を先週末に受講したのでレポートを書きます。この講座はオンラインでの開催、かつ江角さん、チューターの北さん、受講生21名の計23名で進められるので、置いていかれてしまったらどうしようと思っていたのですが…。参加型のワークや質問タイムがあったり、チューターの北さんがコメントを丁寧に拾ってくださることで能動的に参加でき、たくさん刺激を受け、とても濃い時間になりました。
失敗したくなくて失敗する、をかわしていく方法/他己紹介ワーク
講義は他己紹介から始まりました。2人1組になり制限時間3分で相手にインタビューを行い、その後インタビュー内容を1分間にまとめ、みんなの前で発表するというもの。
インタビュー中、頭の中を覆い尽くしていたのは「拾わなければいけない情報を、すべて訊けなかったらどうしよう」という不安でした。だから相手の話をうまく受け止められないし、唐突な質問をしてしまう。発表も緊張してうまくまとめることができず、ずっと相手の方に申し訳ない…と思っていました。
失敗したくない自分がいることを知るだけでいい
振り返って思うのは、私は「きちんとしなくては」「聞き逃してないか」つまり「失敗したくない」という気持ちが強いのだということ。そしてその「失敗したくない」が失敗につながっているのだということ。
だから「失敗したくないという気持ちは捨てて!失敗してもいいんだよ!」と言い聞かせようとしましたが、なかなかそうはできませんし「失敗を恐れることは、それだけ本気ということだ!」と肯定もできない。
そのとき思い出したのが、講義で学んだ「どんな感情も否定しない」という言葉。失敗したくないという気持ちを抱えた自分がいることを、まずは知れただけでよいと思うことにしました。
プラスの感情を採っていく
失敗したくなくて失敗する自分を否定しない。とはいえライティングの仕事をしたいなら、インタビューは上達していかなければならない。ではどうすればいいだろう?と考えてたどり着いたのが「こうなりたい」に目を向けてみる、ということ。
例えば、他己紹介で相手を「日本三大酒どころの一つ、〇〇在住で」「推しの酒造は〇〇だそうです」と紹介されていた方がいて、とてもいいなと思ったのです。
推し酒造の名前は忘れてしまったのですが、推しの酒造があるくらい日本酒がお好きなのだなと印象に残りましたし、私も日本酒が好きなのでお酒の話をしてみたいなと思いました。相手のことをもっと知りたいと思わせる、魅力的な紹介でした。
ではそこに近づくにはどうしたらいいだろう?と考えてみる。仕事だけでなくパーソナルな部分も切り取ってみるとか、個人的に気になったことを突っ込んで訊いてみるとか。
「失敗したくない」という感情がある一方で、あの紹介よかったなあという感情も確かにある。これからたくさんのワークをし、課題を提出しますが「失敗したくない」はそのままそこに置いておいて、「こうなりたい」「こうしたい」というプラスの感情を採っていきながらこなしていこうと思いました。
ライターに必要な素質
これらがライターに必要な素質なのだそう。特に印象に残ったのが「読者のために書ける」の部分。ライターは自己表現でなく読者のために書くので、読者に合わせて切り取る部分や書き方を変えることが必要なのだとか。
仕事でSEOを意識した記事を書く中で、強いワードを使うことに疲れて「ライター向いてないのでは」と思うことがあったのですが、それは見えてもいない読者をより多く引っかけることを目的として使っていたから嫌だったのだと気づきました。
先の他己紹介を例にすると、私は「推し」という言葉を使うことにやや抵抗があるのですが、伝えたい趣旨(ここでは酒どころ在住で、お酒が好きなこと)を、1分間という限られた時間の中でそのことを印象に残るよう伝える手段として、そうした言葉を使うのはいいなあと思ったのです。
届ける相手を想定し、どう届けるか考え、使う素材や言葉を選んでいく。それがライターの仕事と知り、このnoteはそういったことを意識して書く場にしようと思いました。
ブログが書けない理由
江角さんによれば、仕事の依頼は8割がブログ経由なのだそう。ブログを書き情報発信することで、自分がどんな人なのか知ってもらえるので依頼してもらいやすくなるのだとか。
けれどもなかなかブログが書けない、という人に向けてその理由を挙げ、一つ一つ潰していくことに。ブログが書けない理由と、その解決策は下記の通り。
ここで特に印象に残ったのが「間違ったことを書いたらどうしよう?」の部分で出てきた「紹介するお店の料理が美味しくないと感じたとき、どう記事を書くか」という例え。
美味しくないと思ったことは正解なので、否定しなくていい。それをどう書くかはまた別の問題で、料理が美味しくなかったなら内装のことを書くとか、ボリュームがあったとか、書く技術でカバーできるのだという話でした。
そこに理由がなくても、自分の感情を信じること。そう思うことで気持ちが楽になりました。
問いを投げかけられることによる効用/発信の仕方について
質問タイムに「発信はテーマを決めて書かれていますか?子育てのこと、京都のこと、書きたいことに脈絡がないなと思って気後れしてしまいます」という質問をしました。
そこで江角さんに「なぜテーマを持たせないといけないのか?」と逆質問されたことで、年末から考えていた「発信の仕方どうするか問題」が、根が深いことに気がつきました。
発信の仕方以前に、自分の書きたいことを明確にしておく必要があるし、それを明確にするにはやりたいことやなりたい自分はどんな風なのかをまず明確にしておく必要があるなと思ったのです。
なのでこの連休は人生企画ノートを読み返しながら、ノートに向き合っていました。まだきちんと明確にはなっていないですが、これまでやってきた日記と本づくりの活動の延長線上で書く仕事をしたいということははっきりしたので、発信の手段はいったん定まったかなと思います。
受講生のFacebookグループで、実体験を踏まえながら丁寧に質問に答えてくださったみなさまにも感謝いたします。
自分の思いもよらない角度から問いを投げかけられることによる効用も実感し、ワーク形式のこの講座を受講してよかったと思いました。
3ヶ月後にこうなっていたい
最後に、この講座を終えるころまでにこうなっていたい、という目標とそのための行動、そして終わるころの自分に投げかける問いを書いておきます。
特に、企画の立て方・インタビューの仕方をしっかり身につけたい。書きながら、こうあれたらいいなを考え続けたいです。