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ストレッチの効果を高めるためには
体の「ストレッチ」といったらどんな擬音語を思い浮かべますか?
「ぐいぐい」や「ぎゅー」だとしたら、ちょっと危険な傾向があるかもしれません!!
ストレッチに求めてしまう感覚
「ストレッチ」は英語で「伸ばす」という意味なので、ストレッチをした時には「伸びてる〜〜〜!!」という感覚がほしくなるのはある意味当たり前かもしれません。
ダンスのレッスン前、プールの休憩時間、これからウォーキングに出かけようとしている人たちなど、ストレッチをしている人をよく見かけますが、膝や腿の骨などを「これでもか!!」とばかりに「ぐいぐい」押し込み、伸びている感を楽しんでいる人も多そうです。
でも、その「ぐいぐい」、ちょっと待って!!
靭帯が伸びすぎて、関節周りを痛めてしまうかもしれません。
「ストレッチ」は何を伸ばす?
そもそも「ストレッチ」は何を「ストレッチ」するのでしょうか?
骨は伸びないし、靭帯は伸ばしすぎると危険です。
(靭帯が伸び過ぎて炎症を起こす=ねんざ)
そう、筋肉をストレッチ、伸ばします。
筋肉の端と端を出来るだけ引き離すことによって筋肉を伸ばす、これがストレッチの定義です。
筋肉の柔軟性を高め、関節の動きをよくするために行います。
さて、その筋肉の端はどこにくっついているでしょう?
正解は…
骨。
筋肉は骨と骨を結ぶようにくっついています。
筋肉の端、骨にくっついている部分を専門用語で「起始」「停止」と呼びます。
例えば腿の裏側、ハムストリングは、骨盤の底にある坐骨とざっくり言うと膝の裏側あたりを結んでいます。
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いくつかの筋肉の総称です
ハムストリングを伸ばすとしたら、坐骨と膝の後ろを遠ざける必要があります。
長座でお腹が丸まった状態でぐいぐい頭と腕を前に押し出しても坐骨は動きませんし、せっかくリンバリングをしても、骨盤が上げた脚の方に引っ張られたり、膝を押してもハムストリングは伸びません。
リンバリングについてはこちらをどうぞ。
伸ばしている感は少ないかもしれませんが、長座なら坐骨が少しでも後ろにいくように、立位なら坐骨が少しでも上を向くように、股関節から骨盤を前に倒すイメージで動かせば、少しづつではありますが確実に効果が出てくるでしょう。
その際は「ぐいぐい」でも「ぎゅー」でもなく、「じんわり」「しっとり」、そんな擬音語を思い浮かべてみてください。
あなたのストレッチしたい場所はどこですか?
どの筋肉を伸ばしたいですか?
少し面倒ではありますが、具体的にどの筋肉なのか、さらにその筋肉の「起始」「停止」を確認してみましょう。
いつものストレッチの効果が飛躍的に向上するに違いありません。