電車でGO!!音ゲー説(定説)
電車でGO!!は音ゲーです.
この記事の中で技能とは何かということを述べました.
技能とは実時間上である一意のタイミングを狙って意図した動作を行う能力のことを指します.
これこそ音ゲー(リズムゲーム)をプレイするために必要な能力です.
1.そもそも音ゲーとは何か
リズムゲーム,所謂音ゲーとは現れるノートを音楽に合わせて完璧なタイミングで身体を用いて機器に対して入力するゲームです.押したタイミングに応じて完璧さの度合いが機械的に判定され,許容誤差内で入力し続けることで「Combo」あるいは「Chain」が続き,全てのノートをその許容誤差内で入力すると「Full Combo」「Full Chain」となります.最も正確さの度合いが高い判定は「Perfect」と称されることが多く,全てのノートに対してその判定を取ることを「AP(All Perfect)」といいます.
音ゲーにおいてはいかにComboを続けるか,Perfectの割合を多くするかということが主たるプレイ上の課題となってきます.また一旦Comboが途切れるようなミスをすると心理面やプレイ中の他の箇所に影響が出ることがよくあります.
あるいは逆にComboが途切れないことによりフルコン直前でプレッシャーによりミスをするという現象も起きます.
また,ゲームセンターにある音ゲー筐体には多くの場合イヤホンジャックが備えられています.
2.「電車でGO!!」が音ゲーたる要件を満たしているかどうかの検証
「電車でGO!!」と一般的な音ゲーとの最大の相違点は「ノートあるいはそれに類する明確な入力操作の指標が示されない場合が多い」ということです.例えば,停車時には天候・乗車率・速度・残距離の諸条件からブレーキ段数が決まってきますがこれは一切指示されません.
電車でGO!!を企画・制作・運営している「タイトー」(スクエアエニックスの子会社)が他に出している音ゲーには「グルーヴコースター」があります.これには見えないノートに対して入力操作を行うことでスコアがもらえるという「Ad-Lib」というものが存在します.また,アイテム(STEALTH)を使用することで全てのノートを隠すことができます.
電車でGO!!プレイ時は常にAd-Libのような状態,通常モードでもそうかもしれませんが特にリアルモードにおいてはSTEALTHを用いているような状態ととらえることができます.
あるいは,ノートは無数に流れてきていると捉えることもできます.走行していると残距離が減り,建物や看板などの目標物が次々に流れてきます.こうした目標物に対して操作の目安を探り割り当てていく必要があります.
すなわち,その操作の目安をつけた状態ではノートあるいはそれに類する明確な操作の指標がなくても,ある程度限定されたノートが仮想的に流れてきているものとして捉えることができます.以上で「ノートあるいはそれに類する明確な操作の指標がないにも関わらずなぜ音ゲーたりうるか」という疑問は解決するかと思います.
また,ある音に対して操作を変えることもあります.特に停車時において高速域(60~80km/h)中速域(その中間)低速域(25km/h以下)ではモーター音というかインバータ音の違いで速度を聞き分け加速度を直感的に感じることができます.「音に対して何らかの反応をする」という点においても音ゲーたる要件を満たします.
さらに,ある操作ミスが原因で自暴自棄になりたい気分になったり,他のミスが誘発されるということもあります.逆にあと1区間完璧にやればハイスコアというところでプレッシャーがかかったり,それによってミスをしたりというのはよく聞く話です.
さらに,電車でGO!!の筐体にはイヤホンジャックが装備されており,喧騒なゲーセンの中でも音をよく聞いて集中できるような工夫がなされています.
したがって電車でGO!!は疑いようもなく音ゲーです.今日もご安全に.
「サポート」をしていただけると私の乗務資金が増え,またその乗務経験によって新たなネタで記事を書くことができますのでぜひご検討をお願いします.