世界はそれをマヨネーズと呼ぶんだぜ、ボクはキメ顔でそう言った。
昨日、仕事帰りの旦那が買ってきたもの。
「SALTED EGG」と書かれたガラスの瓶詰。
「瓶には28$って書いてあるけど18$にしてくれた。ほら、こうやってパンに塗って食べると病みつきになるよって店の人が言ってた。」
と瓶に書いてあるパンのイラストを指さして言いました。
・・・何か嬉しそう。いい物をお得に買えちゃった的なドヤ顔・・。
私「・・・・・。」
(・・って言うか「しょっぱい卵で作ったソース」ってマヨネーズだろ。)
うちにはキューピーマヨネーズがちゃんと常備してあるのに、また物珍しい瓶詰めに釣られて余計なモン買ったな・・・。
いつも変わった見た目の安物に飛びついては、結局毎回捨てる羽目になっているのに懲りないな・・(--〆)
ま、明日パンに塗って食べさせれば、やっぱりキューピーマヨネーズの方が美味いとわかるか、と思いました。
*ちなみにこちらでは、普通の鶏卵の他に灰の中で熟成させたアヒルの卵、黒い皮蛋(ペイダン日本ではピータン)↓↓
そして、こちらも基本アヒルの卵を塩漬けにした鹹蛋(ハムダン)↓↓こういうヤツ。
が普通にスーパーで売られてます(日本みたいに温玉はありません)
SALTED EGGはこの鹹蛋(ハムダン)の事。
これが日本の漬物よりしょっぱい代物で、通常はこれを何も味付けしてないお粥に入れて、ちょっとずつ崩しながらお粥と食べます(これを使ったおかずもありますが、味付けはこの塩気がメインです。)
今朝――――。
早速試してみました。
見た目はマヨネーズというより完全マスタード。
これがあの塩漬け卵から出来てると思うと、ものすごい塩気の強いマヨネーズなんじゃないかと思って薄塗りにしました。
そして食べてみると
・・・まさかの
甘い! ん? ・・・や?・・甘い?
・・・しょっぱい!
まず、カスタードクリーム的な卵黄の濃厚な香りが来て「甘い」と言い切ってしまうには若干頼りない「程よい甘さ?(←甘さしかなければ、の話)」それに塩漬け卵本来のかなりクッキリした塩味。
私「・・・・・。」
旦那「・・・・・。」
一体どんな味を想像してたのか旦那も黙りました。
何故あれだけ塩気が強いハムダンを、わざわざ甘い方向に持ってったのか・・。しかし、あの塩気に太刀打ちできなくとも、明らかにそこにある控えめな甘み。
それは甘くてしょっぱい謎の味。
「・・・美味しくない。オレ、この味キライ。」
↑↑↑!!
いやいやいや、何先手取っちゃってんだよ。買ってきたのアンタっしょ?
「お前はこの味ダイジョブ?」
あ・・「大丈夫」だけ日本語使って上目遣いモード。
・・・おっさんの上目遣い・・・。
「うっ・・・まあ、受け入れられないって程じゃないかな。」(←・・・って負けとるやん・・)
「じゃ、お前食べていいよ。」
・・・(--〆)
甘い蓮の実餡にハムダンの卵黄いれた月餅みたいなもんだし、両極端の味の合わせ技はこっちの人の得意技じゃなかったのか?!
でも・・・
私の中で何かが引っ掛かる。
・・・何でこれが18$になってたのか。
・・・って!
瓶の後ろ側をよく見ると 賞味期限「2020/5/19」ってアンタ・・。
「もう5か月も賞味期限切れてんじゃないよ!💢💢」
「でも未開封だから5か月くらい大丈夫だよ。」
・・・コノ人・・わかってて賞味期限5か月オーバーのものに18$(約245円)も出して買ってきてるよ・・・。
断捨離で冷蔵庫から出て来たら普通に捨てるレベルだよ💢
・・・しかし、あのしょっぱいハムダンをこのカスタードクリームの漬物みたいなモンに変えてしまうとは・・。日本人には思いつかない発想・・。
・・・そうして、
「しょっぱい卵のソース?世界はそれをマヨネーズと呼ぶんだぜ。」
僕はキメ顔でそう言った、
……のに、決まらなかった、これは黒歴史のお話。
(物語シリーズ斧乃木余接ちゃんをご存知ない方、すみませんでした。「僕はキメ顔でそう言った」はこのキャラの口癖です。)