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『黑白诀』 中国ドラマ 鑑賞記録
警察ものには弱いのでとりあえずチェック、最初はまずまずでしたが途中から暗雲が漂い始め… ズルズルと惰性で観ているうちそれなりにラスボス探しが面白くなってきて完走、という流れでした。
でもこのドラマ、観てる方がとっても少なそうで 汗
しかもわたしの勝手な予想では、今後日本に上陸する可能性は限りなくゼロに近いと思われ 涙
なので、今回は思い切ってネタバレでいこうと思います!
これから観るかもしれない奇特な方は、是非また視聴後にお待ちしています。
黑白诀
配信 2024年10月23日 优酷
全 24話
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姚家、马家、警察
この上(↑)のポスターがとても良心的で分かりやすい。
御覧いただけるように3つに分かれており、真ん中が警察、左が姚家、右が马家となっている。
静かな田舎街だった羊泉の李家镇は山で金が見つかったことで、俄かに欲にまみれた治安の悪い街に変貌してしまった。今や姚家、马家、警察が三つ巴でグルグル、ドロドロと、力の奪い合い状況が続いている。
住民の安全を取り戻し、元の長閑な街にしたいと決意を固めている地元警察の 任中华(田雨 演)と、都市部から送り込まれたエリート警察官 韩证飞(杨旭文 演)が主人公だ。
地元の警察官にも生活があり家族がいる。生まれた時からずっと皆同じ地域で成長してきていて関係性が深いことから、悪い組織に弱みを握られたり、長いものに巻かれたり。そうは簡単に一刀両断に成敗することができず歯がゆいばかりだ。
そんな中、老任と慕われる 任中华は持ち前の信頼感を武器に、黒でも白でもないグレーゾーンを進む作戦を取っている。罪を問われないギリギリまで踏み込みながら虎視眈々と相手の牙城を切り崩す隙を窺っているのだ。
対する 韩证飞は正義感が強く理想主義者。地元で半ば習慣化している癒着ギリギリの悪癖を理解するまでは何かと土地の人たちと軋轢を生んでしまう。だが根は心優しく真面目。推理力が高く冷静な判断で徐々に信頼を集め、だんだんと周りから頼られるようになっていく。
この2人が中心となって人質を保護し姚家、马家の抗争を収束させ、平和で安全な街を市民の手に取り戻す、というのがゴールだ。
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女性登場人物
ストーリーの鍵を握る凶悪犯で変態の 古小刀(张进 演)という人物。彼を追う形で話が運ぶのだが、どうもこの人の個性が乏しい上に本筋(両家の抗争)との関連性が希薄に感じられる。この辺りが前半に引き込まれなかった理由かもしれない。どこにドラマ鑑賞の焦点を合わせればいいのか分からないのだ。
ストーリー全体が大木だとすれば、幹の部分の魅力に欠けるなら、もう面白さは枝葉部分の演出に掛っているだろう。
ところで本作は女性が少ない。
ヒロインの1人が 马家のボス 马闻山(张志坚 演)の一人娘 马文文(许诗悦 演)だ。彼女は自分の結婚式の当日に拉致されてしまう。見ちゃいけないものを見ちゃったがために。
実行犯は 古小刀。だが彼の背後にいるのは誰なのか?
愛娘を取り戻そうと必死になる父親や马家の人々。だが文文は赤い花嫁衣裳のままずっと縛られて監禁されたり、山中を引っ張りまわされたりした挙句、助けられることなく退場となる。いくらなんでも不憫であった(涙)
もう1人の女性は老任と親子のように仲がよいクラブ経営の 谭一笑(盖玥希 演)。彼女は 马闻山の義理の娘でもある。なので一見 马家サイドだが動きはどっちつかずで怪しく、妙に情報が早い。どうみてもスパイだよねと最初から思っていたらやはりだった。老任の情報屋だったのである。
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見覚えあると思ったら最近鑑賞した『デクリプト(解密)』で容金珍の母親を演じていた
黑白诀 微博
光る脇役たち
賑やかに登場する絵に描いたような悪漢たちが楽しい(といっては不謹慎かもしれないがw)
お気に入りは 姚家のナンバー2 姚老三(夏侯镔 演)。この人食べ方は品がないし、やることはどぎついし、服装センスはなさ過ぎ。これですもん 笑(↓)
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马家の跡取り息子 马卜礼(于跃 演)も小者感が光る。すぐにキレやすく、辺り構わずわめき散らし、言動が幼稚。服装もアレだが、いつも棒付きキャンディーを咥えてるのは最早ギャグでしかない 笑
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ドラマ中盤あたりになると、怪しく思われた親分たちはお縄になったりあの世へ送られたり、バタバタと退場していく。えー!あの人も、この人もいなくなっちゃった… じゃぁいったい黒幕は誰なの?!という状態。
全体のプロットとしては、いいとは言えないと思う。けれど本作は逆にこの辺りから妙に面白くなってくるという、珍しいパターンを辿る。
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本筋とは関係ないが個人的に、特筆すべき3人
先述の棒付きキャンディー男は 马闻山の実子であるが、娘 文文の婚約者 赵荀 演じる 姜皓は娘婿として存在感を強めている。大学経営学部卒業の彼は過去に 马闻山に優秀さを見込まれて側近となっており、結婚後は 马家の実質的な執行権を握ることになる。だから棒付きキャンディーとは仲が悪い。
そこで次第にこの 姜皓の思惑が透けて見えてくる。
彼はインテリ設定なのでギャングたちの手荒いシーンになるとハンカチで口元を押さえて吐き気を催したりしている。 が、その仕草がわざとらしくて、きっと裏ではもっとエゲツナイことをしているに違いない、と思わせるのだ。たいていドラマというものは、そんな時の予感は当たることになっている。本作も然りだ。
特に印象深い3人の筆頭に上げたい人物がこの彼(↓)である。
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2番目にはこの人(↓)
李宏毅 演じる 任磊磊。なんと!といっては失礼かもしれないが、田雨 演じる老任の息子だ。似てない。似てなさ過ぎて親子だという設定を忘れてしまう。ドラマ中で 文文からも似てないと言われる始末だ(笑)
彼はボーナス的な扱いかと思いきや、後半にかなり登場シーンが多くて盛り上がった(個人的に)
この人も 老任を脅迫するネタに使われて、身体に爆弾を巻かれたりして大変な目に会う。もちろん助かるけど。
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そして3人目はこの方(↓)
姚家親分のボディーガード 牛三(陆思宇 演)
姚家に仕えながらなぜか最初からスパイ臭を漂わせている。しかも悪人に見えない。きっとこの人は潜入捜査員よね!とずっと思っていたが、違った(笑)
ナント黒幕の1人であった。
そう、この物語、黒も白もいっしょくたになっているのだ。だから『黑白诀』なのね~と納得した次第。
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さて、この 牛三、马家娘婿の 姜皓、そして 马闻山の養女 谭一笑、実は同じ孤児院で育った幼馴染なのだった。両親を 马闻山の謀略によって亡くした姜皓の復讐を果たすために、3人はそれぞれの場所で長い間潜伏し時を待っていたのだった…
いろいろバラしてしまっているけれど、勿論さらにオチはある。
が、そこは書かないでおこうかな。
マサカのこれから観ようかしら!という人が現れないとも限らないので(笑)
いれにしても、黒と白をはっきりと分けるのは難しい。ましてや人間関係が濃くなりがちな小さな社会では。
最後に、本作の個人的お気に入りNo.1である 牛三の 陆思宇について。
随所で拝見している演員さんだが改めて調べてみたら、『軍師連盟』で 春華に一目ぼれし司馬家に尽くしたあの 汲布だった!
更には『破冰行动』や『ロング・ナイト』、最近では『别对我动心』で林くんの父親役をやってたという何だか嬉しい驚き。
これは今後も大注目せねばー!!
と、ここまで書いていてふと思ったが、この系列のドラマって結構男性が楽しめる作風なのかもしれない。好きな人多そうな気がする。いや本国では主に男性が観てるんじゃないだろうか?
黒白シリーズは沢山あるので配給さん、検討してみてはいかがでしょう(笑)
中盤までは何かが足りないーと思いながら観ましたが、終わってみれば、なんだかんだ楽しめました。note記事の文字数的バロメーターからいえば、そうなります(今回文字数多めなので 笑)
では万が一、ご興味が湧いたら観てみてくださいね!
Youkuで配信されてます。
今日も長文をお読みいただきありがとうございました。