『三体』 中国ドラマ 鑑賞記録
『三体』といえば、自分史上、過去に読んだ本の挫折ポイント最後尾記録の小説でありまして、vol.1を3/4まで読んで「も~無理!」となって放棄した苦い思い出です(笑) 普通100pぐらいまで読めたら読了できるんですが、この本はどこまで読み進めても理解できなくて…。 この事態、一体どういうことなの?と自分なりに分析を試みるも、明確な解に辿り着けず(汗) そうこうするうちに本国でドラマが始まり、好評を博してました。いずれ上陸するだろうと待っているとWOWOWさんで放送となったので、録画。約半年かかってこのほど完走した次第です。
何だか暗雲漂う前置きですが… そうです、その予感(たぶん)当たってます(笑)
駄文必至ですがw お時間あったらお付き合いくださいませ。
なお原作は今のところ vol.3まであり、本作はその一部だそうなので、ストーリーは完結しておらず、よってネタバレはないと思われます。
眠い、とにかく眠い…
特にコレ ↓↓↓ が始まると寝落ち率が高くなる。
上の左のお二方が主役の 汪淼 ワン・ミャオ(张鲁一 演)。ナノ素材研究の科学者。 右は刑事 史强 シー・チアン(于和伟 演)。
科学者が連続して自ら命を絶つ事案が続き、史强と 汪淼はその謎を解明することになる。どうやら科学境界(フロンティア)という組織が怪しいらしい。
網膜に常時カウントダウンが映し出される症状が出て、狼狽える 汪淼。友人の 丁仪(王传君 演)の恋人の物理学者も最近亡くなってしまった。
訪れた科学境界では "狙撃手" と "農場主" の謎の仮説で論争している。
台詞は、聞いただけでは100%理解不能な科学用語の羅列。
もうドラマ全体がすべて、不穏な空気と不可解な謎で満たされている。
そんな中「三体」というゲームの存在に突き当たった2人は、自らゲームに挑むことになる。
ところがこれが(わたしにとっては)更なる曲者。小説を齧ったので、あの、文字だけで表された壮大なゲームの世界感を映像に落とし込んだ技術は本当に素晴らしいと思うものの、ゲーム自体には "だから、それがどうした?” という感想しか持てなくて…(涙) 全てはわたし個人の理解力のなさ故である。
かくしてゲームシーンが始まると、わたしの上下のまぶたは自然にくっついてくるのであった…
哲学と科学と宗教と環境問題
小説もそうだったが、主題がしっかりつかみ切れない。表面上はSFなのだが、言わんとしていることは単なる未来への警告だけではなさそう。その難しさの核を担ってると思われるのがこちらの 葉文潔(陈瑾 演)。若き日を 王子文が演じる。
かつて国防重点プロジェクト“紅岸”基地で過ごした彼女は偶然、地球外文明からのメッセージを受信してしまう。それがその後の人生を大きく変えてしまうのだった。
その異星は既に崩壊しており、新たな植民地として地球を乗っ取るために攻勢をかけてきている。先ずは優秀な科学者をなき者にし(自殺)、地球人の科学への信頼をなくし(科学による自然破壊)、地球人を滅ぼす(生殖の禁止)という非道な方法で…
世界感がとっても大きくて、描き方が抽象的。哲学と宗教と環境問題と科学が絡んだようなテーマと受け止めてよいだろうか。いずれにしても難解な数字や科学の専門用語がひっきりなしに出てくるともうお手上げなのだった。
面白いかと問われれば、面白くないとも言えないのだが… 微妙ではある。
面白いとおっしゃる方も多いので、単に個人的に合わなかったというだけだ。分からな過ぎて、終盤に集中するワードの陽子、智子、量子は、ヨーコ、トモコ、リョウコとしか脳に認識できず、我ながら情けなかった(苦笑)
そんな中で目が覚めるポイントとしては、丁仪(王传君)の出番。中盤は殆ど登場せず辛かったが、終盤、特に最終話はずっと出てくれてよかった!
そしてただ一人、一般人視点の言動に好感が持て、こちらの精神的均衡を保つ手助けをしてくれる皆の救世主 史强、通称 しーちゃんも、時々鼻血が出てたりして心配したけど、なんとか最後まで頑張ってくれて感謝なのである!
そしてここまで書いて思ったのは、イマイチだった理由は作中で共感できる人物が一人もいなかった、ということもあるのかな、と。
あともう一点書いておきたいのは、最終話直前のナノ繊維によるタンカースライス作戦。何だかこれだけがハリウッド映画の趣で、唐突感だったのは何故。残虐過ぎるし(笑)
ハリウッドといえば、この『三体』にはネットフリックス版もあって、そちらは全8話と短いが描かれている範囲は多いらしい。こちらの中国版が面白い、いやnetflixの方が面白い、どちらの声も耳にした。 タイミングが合ったら観てみようと思っている。
最後に。寝オチてもちゃんとその後で戻って、内容は確認したことを念のため付け加えておく(笑)
やはりしょーもない感想になってしまい、恐縮です。でも一応完走できたってことは、そこまでつまらなくはなかったということでもあり(笑)
これに懲りずにまた遊びに来てくださいね!