『僕と幽霊が家族になった件』 中国映画 鑑賞記録
Netflixに入ったという情報を目にして予備知識なく観たのですが、本日現在まだ公開中。ありがたいのと同時に何となく申し訳ないような気持ちが混ざりながら、今これを書こうとしたら来年のアカデミー賞国際長編映画賞部門の台湾代表に選ばれたというハッピーニュース。おめでとうございます!
今回はいろいろ旬な本作について感想を綴りたいと思います。
一応再度記載しておきますが、わたしのnoteは中国語の作品という意味で中国映画と括らせていただいてます。その他の深い意味はありません。
冥婚
本作のキモはやはりこれだろう。冥婚(めいこん)。この設定のお陰でファンタジックな作風になっている。
ある日刑事のウー・ミンハン 呉明翰は道端で紅包(ご祝儀袋)を拾う。中には髪の毛や爪の切れ端など、異様なものが入っている。
実は中身は亡くなった人のもの。これを拾った人はその人と結婚する運命、という風習が中華圏にはある(あった)らしい。
若くして独身で亡くなってしまった孫のマオ・バンユー 毛邦羽 を弔うためお祖母さんとその仲間たちが置いたもの。やっと拾い人が現れて一同大喜びだ。
相手は死者であるばかりか男と知ったミンハンは滅相もございませんと辞退するのだが、運勢が悪くなっても知らんよと脅される。
ミンハンを演じるのは『時をかける愛』のグレッグ・ハン 許光漢。バンユーはリン・ボーホン 林柏宏。
他、ミンハンの刑事バディ(こんなに仲の悪い相棒はあまり見ない笑) リン・ツーチンに『選挙の人々』のワン・ジン 王淨。
ヒョロっとして面白い上官はマー・ニェンシェン 馬念先! たまたま今観ている『次の被害者』誰是被害者 S1で検視官を演じていて、ここでもコンニチハにびっくり(笑)
LGBTQ
最初は同性婚(冥婚だがw)に抵抗していたミンハンも次第にバンユーと打ち解けてお互いの懸案事項の解決に向け協力し合うようになる。
バンユーは結婚したかった彼(演者はアーロン。役柄が下衆なのが何とも、、)に振られて傷心の矢先に死んでしまい成仏できない魂が彷徨っているのだ。
デキる相棒ツーチンと対照的にうだつの上がらないミンハンは捜査で手柄を立てたいと躍起になっている。
同性愛に理解のないバンユーの父親との関係も絡んで、ドタバタコメディータッチにハートフルなメッセージ性を盛り込みつつ、グングン引っ張っていってもらえる面白さだ。
それにしても台湾作品、わたしの鑑賞が多くないせいもあるのか、必ず?くらいにLGBTQテーマが盛り込まれている気がする。社会全体の意識が進んでいるのを実感した次第。
刑事もの
ミンハンらの追う麻薬密売犯は掴まるのか?裏切り者は誰?
そのあたりの描き込みはやや浅い気もしたが、痛快で心温まるエンディングだったので帳消しだ。
台湾作品は刑事ものも多い気がするがそれもわたしの鑑賞作品数によるのかな?
いずれにせよ警察ものは好物なので没問題である。
どうせならアカデミー賞にノミネートされるといいなと思う。
今後も台湾作品に注目していきたい。
ちなみに王淨出演の『選挙の人々』感想はこちら。
netflix を観出すと台湾作品が多くなるのは必然なのでしょうか。ドラマに関しては大陸作品に比べて短いこともとっつきがいいし。いつの間にかわたしの note に台湾作品が並んでいます(笑)。
40話とかだとなっかなか観終わらないー。ということで次も視聴中の『次の被害者』シーズン1になる見込みです!
拙い感想をお読みいただき、ありがとうございました。