『長相思』(第二季) 中国ドラマ 鑑賞記録
昨年、個人的な熱中度としては No.1ドラマの『長相思』第二季が、1年を経てやっと配信になりました。全23話と短かかったので、あっという間に観てしまいました。
第1季は一応キリよくまとめられていますが、メインプロットの行く先はまだまだ霧の中。どんな展開になるのか期待が高まります。
待ちに待った完結編!多少のネタバレはありでいこうと思います。これから視聴予定の方はどうぞご注意くださいね。
第一季の感想はこちら
シーズン1(S1)もシーズン2(S2)も推しは変わらず
たまには結論から先にいこう。(まぁ先でも後でもわたしの推しキャラが誰かなど、どーでもいい話ではあるが 笑)
S1では序盤から快調に飛ばしていたのに中盤以降 雲行き怪しくなり、最終コーナー回ってゴールではバッシングに近い程の劣勢に立たされた我が推し 叶十七 こと 涂山璟(邓为 演)… 泣
S2はその期待値ひっくーいところからのスタートだったので、気持ち(わたしの)的には楽だった。 … はずなのに今シーズンは思わぬダークホース 男4の躍進と、S1から地道にファンを獲得してきている 玱玹哥哥(张晚意 演)のパワーアップした狂気、そこに安定の不憫枠 相柳(檀健次 演)が加わってまたもや窮地に?! S1とは様相の異なる混戦模様の展開となった。
正直わたしも中盤の 张晚意の鬼気迫る熱演にはクラっときた。ただその後の脚本により、その気持ちが一気に急降下してしまったことは否めない。
相柳 に関しては、わたしは日頃 檀健次ラブではあるが、この役処は今一つ個人的にしっくり来ていない。不憫過ぎて。そこまで無私の愛で尽くし切ることもなかろう?と思ってしまうのだ。
そしてS1ではほぼ圏外だった 赤水丰隆(王弘毅 演)が、今季はかなりいい役で見せ場を作っていた。
しかし! 我が推し 涂山璟は流石であった。己の分をわきまえ、地道に活動した結果、彼本来の持ち味である粘り強さや賢さ、何よりも純粋にひたすらに 小夭(杨紫 演)を想う気持ちが功を奏し、見事に名誉挽回! 好感度もV字回復したのだ!!(よね?)
最後は直球で相手を愛する彼の想いの強さに、筋書きも、わたしもひれ伏したのであった…
二季の分断と脚本
本来は一つの物語である本作が、二季のドラマに分かれてしまったこと。その間隔が1年も空いてしまったこと。その影響はとても大きかったように感じる。
S1の締めは概ねよい評価だった記憶だが、個人的にはすんなり納得できるものではなく、かなり長期に引きずってしまった。
そこから1年のS2への期待。それが大きすぎたように思う。
また脚本が感情ラインに寄り過ぎなきらいがあった。専ら小夭の愛を勝ち取るのは誰か?に焦点があたり、全体を貫くプロットであるはずの親子関係や国同士の抗争といった動きが霞むほどに 玱玹の拗らせ狂恋が入念に描かれる。エモーショナルな演技、演出はとても素晴らしかったのだがその背景となる根拠が行方不明。しかも随分と脚本には裏をかかれたような失望感があった。
例えば、玱玹が思いのたけを打ち明けた!と思ったら酔いから醒めれば記憶なし。ドロッドロな修羅場は、実はお茶の作用による夢だったり。わたしの涙を返してー!って思った人多かったのじゃないかしら(笑)
全体を通して
物語としてのテーマ性はとてもよかったと思う。
二つの道を前に、王であることを選ぶ 玱玹。最初からそれができればよかったのにね~ な、あっさりの結末ではあったけれど 笑。
報われない献身的な愛の相柳も、無私の愛と壮絶な最期は見応えがあった。妹を庇い意志を貫く赤水丰隆は潔かったし。その妹 辰荣馨悦は愛する 玱玹に嫁いだものの、不当な仕打ちを受けて憐れ極まりない 。あれは 玱玹が悪いなぁ。全ては 小夭の為という大義名分で他の妃をないがしろだったもの。
そんな中で、高純度な愛を真っ直ぐに貫く 涂山璟が光る。
善であること。誠実であること。伝えたいメッセージが全編を通じて描かれ、それを体現するのは涂山璟と小夭であったと思う。2人がめでたく結ばれることであるべき道を示す、よいストーリーだった。
どうしても考えてしまうのは、第一季と続けて視聴できていたら印象も大分変わっていたのではないだろうか、ということだ。
あるいは二つに分けず、一部で完結ならばもっと起伏が際立って感じられたかもしれない。特に終盤は回想シーンが多くて展開にスピード感を欠いた気がする。
全てはかの国の新ルールの煽りだが、原作の分量に対して23話という少ない話数であそこまで描き切れたのは、逆に天晴といえるのかもしれない。
演者たちも 杨紫を始め、张晚意、檀健次、邓为、みな熱演で印象に残るシーンは数知れずだった。
あともう一つだけ言いたいことが…。一季では厳しく冷徹な一面も持った 西炎王(侯长荣 演)が二季では一転、好々爺に変身していた(笑)この変化にちょっとわたしはついていけなかったなー。しかも登場シーンめっちゃ多い。はっきりいって多すぎだ。役割として必要なポジションだったのは理解できるが、頻度が多すぎてパターン化してしまっていたのが残念だった。
でもね。終わりよければ全てよし、なのであった。璟 推しとしては。
長相思二季のファンの方には、余り褒められてなくてすみません 汗
面白かったことは面白かったのですが、何しろわたしは第一季が好きすぎて!
とてもいい作品だと思うので話数増やしたり1つにまとまったりしてる別ver.も観てみたいなと思います。原作も読破しなくちゃ。
今回もお読みいただきありがとうございましたー!