53歳のリベンジ③(両親の介護生活の中で英検1級に合格した話)
すべての資格試験には自分にあった戦略を見つけることが重要です。
私の得点源はReadingとWritingでした。
仕事を通じて相当数の契約書を読んできました。
準1級のときも、Readingは単語の語彙を除いては満点でした。
長文読解には絶対的な自信があります。
また、英文でのレターや契約書の作成を得意とする自分は、Writingを得点源とすることを決めていました。
Writingについては、すべての論文試験に見られる共通項があります。
機械的なマークシートと異なり、回答用紙の裏面1ページに300~400語のEssayを書くことが要求されます。
筆記体かブロック体かもまったくの自由です。
こうした受験者によって千差万別な答案が予測される類の問題については必ず明確な採点基準があります。
英検1級のWritingの問題は、現代社会の諸課題について、環境、科学、女性、出生率、移民、災害、水不足、戦争、原子力、教育、貧困、ネット依存など多岐に亘ります。
その広範囲な問題に対する回答を準備をする大変さから、非常に困難な試験と思われがちです。
しかしながら、質問に対する立場(Affirmative またはNegative)を明確にしたうえで、理由を三つ挙げてから最後に結論付ける、という形式はあらゆる論文試験の王道を行くものです。
日本語にしろ、英語にしろ、論文試験は常道として、採点してもらえるような構成(英検の世界ではBodyといいます)を整えて、筋の通った理由付けを行いさえすれば、Bodyの内容については実は使いまわしが可能です。
①きちんと問いに答える、
②Bodyとして首尾一貫した明確な理由を挙げる(内容は実は何でもよい)、③見たことのない問題は他の問題のBodyをパズルのようにパッチワークして対応する、
という三つの原則を習得することができれば、傾向は過去問から掴めるので、採点基準に乗る答案を書くことができます。
(続く)