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    初めて書く小説です。

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キャリア45年目もなお進化し続ける奇跡の歌姫、薬師丸ひろ子コンサートツアー2024横浜公演の感動

大桟橋、山下公園、マリンタワー、氷川丸に隣接する神奈川県民ホールは音響に定評があり、この場所を好むアーティストも多い。 18年ほど前にここでキースジャレットトリオを観ましたが、高音ののびやかさと低音の重厚感がしっとりと融和する上品で落ち着きのある音響(特にピアノの音が良かった)、ステージとの距離を感じさせない没入感ある空間が印象的だった。 そんな神奈川県民ホールも開館から50年を迎え、老朽化著しく来年3月には取り壊されるそうだ。すでに取り壊された横浜文化体育館といい、歴史

    • 作曲家Gregg Alexanderが22年ぶりにOne-hit-wonder(一発屋)"New Radicals"を再結成した理由

      Gregg Alexanderという米国の作曲家をご存じだろうか。 地味な存在だが、Santana、Rod Stewart、Adam Levine (Maroon 5)、Rivers Cuomo (Weezer)、Enrique Igresias、Hollies、Inxesなど数々のアーティストに楽曲を提供しており、旋律が美しい印象的で明るくテンポの良い楽曲が特徴的である。 2015年公開の映画『はじまりのうた』でAdam Levineが唄う主題歌"Lost Stars"

      • 53歳のリベンジ⑤(両親の介護生活の中で英検1級に合格した話)

        “Should elderly parents be cared for at home?” コロナ禍の中、身体の調子が決して思わしくな母を思いやってのことなのでしょう。地域の拠点大学病院で骨髄穿刺、そして、骨髄移植や化学療法を行うという選択肢を自ら放棄した父は一日のうち20時間を以上寝て過ごす毎日を送っていました。コロナ第三波が収束しつつあるちょうど2年前の9月に肺炎を起こし、一時生死をさまよいましたが、その後、自宅で完全寝たきり状態となりました。 30年以上前に一度椎

        • 53歳のリベンジ④(両親の介護生活の中で英検1級に合格した話)

          英検1級のWritingに 「終末期の患者に対する延命治療は推奨されるべきか(Should life-prolonging treatment for the terminally ill be encouraged?)」 という問題があります。 試験前の準備作業として、この問題ならこう答える、という模範解答を受験生は用意します。 たとえば、Negativeという立場をとるとしたら、まずその立場を明確化します。 I don't believe that life-p

        • キャリア45年目もなお進化し続ける奇跡の歌姫、薬師丸ひろ子コンサートツアー2024横浜公演の感動

        • 作曲家Gregg Alexanderが22年ぶりにOne-hit-wonder(一発屋)"New Radicals"を再結成した理由

        • 53歳のリベンジ⑤(両親の介護生活の中で英検1級に合格した話)

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          29本

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          53歳のリベンジ③(両親の介護生活の中で英検1級に合格した話)

          すべての資格試験には自分にあった戦略を見つけることが重要です。 私の得点源はReadingとWritingでした。 仕事を通じて相当数の契約書を読んできました。 準1級のときも、Readingは単語の語彙を除いては満点でした。 長文読解には絶対的な自信があります。 また、英文でのレターや契約書の作成を得意とする自分は、Writingを得点源とすることを決めていました。 Writingについては、すべての論文試験に見られる共通項があります。 機械的なマークシートと異な

          53歳のリベンジ③(両親の介護生活の中で英検1級に合格した話)

          53歳のリベンジ②(父親の介護)

          英検1級をいつかは受けたい、いつかは合格したい、と思っていても、人間はあっという間に年老いてしまい、夢を叶えることは難しくなってしまいます。 人間の骨髄が老化等の理由で機能低下し、正常な丸く平べったい赤血球を生成する能力を失ってしまうと、体内にあまねく酸素を供給することができなくなり、人間は一日のうち23時間以上を寝て過ごすようになります。 「応接間」と家族がよんでいた居間のど真ん中に介護ベッドがおかれ、簡易式のトイレがその横に置かれています。雨戸をあけない築50年の木造

          53歳のリベンジ②(父親の介護)

          53歳のリベンジ①

          2023年度第1回の試験で英検1級に合格することができました。 53歳にしての合格と大分遠回りではありましたが、英検1級を取得できたことは大きな喜びですし、今後の人生を歩むうえで大きな自信につながります。    このNoteでは、総括的な意味で、2023年度第一回の英検1級の二次試験(Speaking)前に準備したことを纏めておきたいと思います。   まずは自己紹介から。 帰国子女ではないので、英語の発音はいわゆる「日本語英語」です(家内いわく、私の英語は大分ドイツ語ぽく

          53歳のリベンジ①

          哀しみのアダージョ

          https://music.apple.com/jp/playlist/%E5%93%80%E3%81%97%E3%81%BF%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A7/pl.u-ZmbDz8rc0Gxxa0 61 プリシラ・アーン/T'en va pas(哀しみのアダージョ) 映画「悲しみのバイオリン」(フランス、1986年)で主役を演じた若干16歳のエルザが歌い、1994年に"Papa, please

          哀しみのアダージョ

          虹の彼方に

          https://music.apple.com/jp/playlist/%E8%99%B9%E3%81%AE%E5%BD%BC%E6%96%B9%E3%81%AB/pl.u-LdbzWAdTxKddZx 51 キース・ジャレット/Over The Rainbow 「オズの魔法使い」でJudy Garland演じるドロシーが唄う劇中歌「虹の彼方に」は今や世界的で知らぬ者はいないスタンダードナンバー。ジャズの世界でも好演が多く、キース・ジャレットの日本公演(1984年)での貴

          虹の彼方に

          Un homme et une femme

          https://music.apple.com/jp/playlist/un-homme-et-une-femme/pl.u-ZmbDzXpi0Gxxa0 41 クレモンティーヌ with Le Velvets/男と女(Un homme et une femme) クロード・ルルーシュ監督の映画「男と女」(1966年、フランス)の主題歌として有名なフランシス・レイの名曲”Un homme et une femme”を同国のクレモンティーヌがカバーしたのは27年前(1994

          Un homme et une femme

          テネシー・ワルツ

          https://music.apple.com/jp/playlist/tennessee-waltz/pl.u-leyMWM6hjA33zj 31 江利チエミ/テネシー・ワルツ 1分間45回転のシングルレコード(EP盤、かつて「ドーナッツ盤」と呼ばれた)が登場した時代はレコードプレーヤーが普及し始めた1950年代後半以降で、その前は蓄音機向けの78回転のSP盤レコードが主流だった。本音源もSP盤と思われる。テネシー・ワルツはもともとアメリカのカントリーであるが、戦後間も

          テネシー・ワルツ

          Do You Believe In Love?

          https://music.apple.com/jp/playlist/do-you-believe-in-love/pl.u-LdbzWAqtxKddZx 21 Huey Lewis & the News/Do You Believe In Love ヒューイ・ルイスは西海岸ベイエリアのサンフランシスコ出身。一年中、乾いた心地よい風が吹く温暖で風光明媚な土地。GAFAやGenentechなど多くのベンチャーが創業に関わりある頭脳の集積地でもある。この曲はヒューイルイスが映

          Do You Believe In Love?

          僕らが旅に出る理由

          https://music.apple.com/jp/playlist/%E5%83%95%E3%82%89%E3%81%8C%E6%97%85%E3%81%AB%E5%87%BA%E3%82%8B%E7%90%86%E7%94%B1/pl.u-ZmbDzXjT0Gxxa0 11 寅さんの妹「さくら」のイメージが強すぎるためか、歌手として話題になることが少ない倍賞千恵子さん。実は松竹歌劇団(SKD)出身で、その歌唱力には定評があり、流麗で心に響く澄んだ歌声を聴かせてくれる。

          僕らが旅に出る理由

          My Oh My

          https://youtube.com/playlist?list=PLQ5VvzLjU8VtJYmwMypJl8MgX49V_8dr0 71 スレイド/My Oh My イングランドのスレイドは大英帝国の伝統云々と言うよりはむしろとても泥臭い土着的な匂いを纏っている。パンクが登場する以前の1970年代前半の英国のグラムロックと呼ばれるジャンルを担うバンドで、当時、デビッドボウイやT-REXともファン層は近かったと思うが、スレイド独特の土臭い本質的な魅力というのは東洋の音

          未来の世界

          未来の世界ではCDを買わなくても良いらしい。 お好みの音楽は新譜から旧譜、洋楽邦楽、ロックポップス映画音楽にジャズにクラシック、歌謡曲から世界の果ての手に入りにくいワールドミュージックまで全てオンディマンドで聴けてしまうという。 そう。まるで、渋谷のタワーレコード全館を自分の掌中に収めたようなものである。それだけでない。一生賢明買い集めた海外盤シングルB面のレアな曲も、いつのまにかデラックスエディションと言ってアルバムの後に追加されたりしている。昔ギンザNOWという番組で

          未来の世界

          Ground Control To "Major Tom"

          2022/7/7の天気は生憎の曇りだが雲の向こうは月蝕らしい。曇った闇夜を見上ながら、たったひとりで遠く火星に飛び立っていったトーマス少佐のことを思い浮かべていた。 打ち上げからはや半年。地上の管制官から届く電波が次第に途切れ途切れになる中、トーマス少佐は目的地に向かって孤独な旅を続けます。 やがて、通信は途絶えがちになり、ついにはトーマス少佐から発信する音声は一切地球に届かなくなりました。けれど、地上管制官が呼びかけてくる声だけは不思議なことにこちらトーマス少佐にはまだ

          Ground Control To "Major Tom"