『襲来』上巻
Twitter マイツイートより
帚木蓬生 先生のような幅広いジャンルで
執筆されておられる作家は、とても貴重です。
(先生、原作『閉鎖病棟』公開中)
書き下ろし作品『襲来』上巻を読了。
日蓮が世に顕れた時、天災が続き、
そして、元寇が…
天災と外国からの攻撃がいつ起きるかわからない、
そして起きている、そんな時、国内は?
帚木蓬生 先生の著書で、
特に勉強になったのは、
〝パチスロ依存症〟
に関するものだった。
医者でもあられる先生の
著書は、名作も多い。
キリスト教に関する作品や
朝鮮半島に関する作品、
世界の情勢に関する作品、
そして、何といっても、
ご自身の故郷を舞台に書かれる
作品は、特筆すべきものがある。
歴史上に登場する英雄や武将
ではなく、
久留米、北野、小郡、朝倉、
といった地で暮らす庶民に
スポットを当てる、
そして、見事なまでに
セリフは方言で書かれる。
いやはや、これは、方言を
知らない人にとっては、
解読するのにも、かなりの時間を
要するのではないかと思うほどだ。
でも、それが、帚木蓬生 先生の
リアリティなのだ。
リアリティといえば、、
『襲来』は、日蓮と元寇の話を軸に
書かれているが、
当時の日本の情勢を、読めば読むほど
現在の日本とシンクロする。
そこは、才ある作家なので、
そう書けるんだよ、
そこを狙っているのだよ、
と言われれば、身もふたもない、
しかし、私は、
帚木蓬生 先生からは、
そんな、小賢しさを感じはしない。
幾度か、SNSの場で、
発信しているが、私は、
先生の食事されている場に、同席させて
もらったことがあって、
持参した本『三たびの海峡』に
サインをしていただいた。
写真撮影よろしいでしょうか?
SNSにアップしてもよろしいでしょうか?
の問いに、満面の笑みで
〝どうぞ、どうぞ、ジャンジャン
アップされてください〟
と気さくに語られた、あの笑顔は
忘れられない。
全てを知っているわけではないが、
執筆されるテーマは、かなり鋭い、
ものすごい度胸と
ものすごい知性、
福岡県小郡市にとっては、
極度の誇りではないだらうか、、
今、私は、この記事を
福岡県小郡市で書いている。
『襲来』下巻
を読むのを楽しみにしている。