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女だけど結婚したくないでござる。

 私は女だが、結婚したくない。したいと思えない。

 理由は大きく、3つある。
 ・家事負担が増える
 ・しがらみが増える
 ・苗字が変わる

 なお、「お前なんかと結婚したいやつはいない」みたいな元も子もない意見には反論しておきたい。私がどれだけ女性として劣っているにしても、だいたい男性はこの世に40億人ほどおり、日本国籍が得られるというだけで、私と結婚したい男性はごまんといると思われる。

 一つずつ詳細を説明したいと思う。

家事負担が増える

 女性は結婚すると家事負担が増える。

  内閣府男女共同参画局が出している、令和元年に行われた、『家事等と仕事のバランスに関する調査報告書』という調査報告書を見つけたのだが、単身世帯が仕事のある日に家事に割く時間は男女ともに約1時間であるのに対し、夫婦世帯では女性が1時間59分、男性が45分と大きな差がある。

 これは結婚することにより、女性が男性の分、ないしそれ以上に家事をこなしていると見ることができるデータだと思う。

 なお、さらに子どもが出来ると、女性の家事に割く時間はどんどん増えていくのだが、男性の家事の時間は45分からほぼ変わらない
 比率は以下のようになっている。

- 「夫婦のみ世帯」・・・女性が男性の 2.64 倍
- 「夫婦+子供(就学前)世帯」・・・女性が男性の 2.79 倍
- 「夫婦+子供(小学生)世帯」・・・女性が男性の 3.58 倍
- 「夫婦+子供(中学生)世帯」・・・女性が男性の 3.34 倍

 家事等と仕事のバランスに関する調査報告書
有業者の「仕事のある日」家事時間(男女の比較) から抜粋

 両者、フルタイム勤務の場合は2倍程度の差だが、それでも2倍も開きがある。

 また、自分の実感としても、男性は家事、特に料理に対して女性への期待が大きいと感じる。

 若いころから知り合い程度の男性が振ってくる話題の定番は、「料理する?」「掃除する?」「子どもは好き?」だ。かつ、それに対してYESと答えるとポジティブな反応をされる。そして、逆に「料理します?」と返すと、「しない」と反ってくることが圧倒的に多い。

 これは彼女スカウティング≒奥さんスカウティングをされているものと思われる。

 もし「料理しない」、などと答えたら、「戦闘力たったの5……ゴミめ……」とか内心吐き捨てられるんだろう。実際に今まで、料理ができると話して受けの悪い男性には会ったことがない。

 ということは、共働きが前提であるにも関わらず、家事は女性に積極的にやって欲しいということのようなのだ。

 男性側の結婚のメリットとして「掃除や洗濯や炊事を女性がやってくれて、自分は他の事に集中できる」ということがあるらしい。

 しかしこの件について、女性側になんのメリットがあるのだろうか。女性側は自分ともう一人の家事を負担しなければならず、Win-Winではなく、Lose-Winの関係になる。

 もちろん、「自分はむしろ奥さんより家事やってるよ!」という男性もいるだろう。だが、個別の事情がどうであれ、社会全体としては稀であることは上で示した調査報告書が明らかにしている。

 他に、金銭的なメリットは得られるかもしれない。夫婦として共同生活を行うことで、税制上の優遇や、家屋設備の向上が見込める。

 ただし、自分ひとりで生活していくのに十分な収入がある場合、家事負担を請け負ってまで結婚するメリットがあるだろうか?

 個人的には無いように感じる。どうしても生活を共にするなら、(最初から家事は女性がやってくれるものと考えているような)男性ではなく、女性をパートナーにした方が合理的だと思う。

しがらみが増える

 一度結婚を考えた時に、相手の家族と会ってつくづく実感したのだが、結婚相手のことは好きでも、結婚相手の家族は別だ。

 私はあまり多くの人と親密な関係を築きたいと思うタイプではない。たまにネットの胸糞話で訴えられるような、義兄の金遣いがどうとか、姑が勝手に合いかぎを作って入ってくるとか、そういう『親族』として強制的に巻き込まれる問題を増やしたくない。

 また、結婚相手の家系が親戚づきあいを密に行うタイプだった場合、休みは親戚づきあいでほとんど潰れそうである。気を遣う上、お中元やらお歳暮やら香典やらご祝儀やらで出費も増えるだろう。

 このように、しがらみを増やすことで、奪われる時間と感情的な負担が多すぎ、デメリットをカバーするほどのメリットが感じられない。

 メリットは何だろうか。

 遺産相続に関わる権利だろうか。
 でも、よっぽどお金持ちの家に嫁ぐのでなければ、それも介護負担とトレードオフのような気がする。

 困っているときに助けてもらえるということか。
 その『助け』とは、うつ状態の時にやたら電話で励まされるとか、早く子どもを作れというプレッシャーだろうか。それは、本当にいらない

 仮に何か問題があったとして、専門家でもない親族の助けが必要なパターンがあまり想像できない。親族が医者か弁護士か警察だというなら、まあメリットはあるかもしれないが、それを期待して結婚するのは何かが違うと思う。

苗字が変わる

 私は、今まで過ごしてきた自分の名前が好きだ。本家がどこにあって、先祖が何をしていたとか考えるのが結構好きだ。私は物心ついた時からこの名前で、自分を愛するのと同じように、自分の名前も愛している。ずっとこの名前でいたい。

 仕事では旧姓で通す人も多いようだが、苗字と名前、セットでアイデンティティになっていたものを、結婚するために捨てなければならないということに不合理を感じる。さらに苗字の変更に伴って生じる手続きの煩雑さをなんで女性側だけが引き受けなければならないのだろうか。

まとめ

 総じて結婚というのは女性にとってデメリットが多く、逆に、メリットの少ない制度だと感じる。日本では婚外子が認められないので、子どもを持つために結婚するという選択肢を取るしかないのだろうが、それ以外の理由で結婚したいと思う女性がいるのだろうか?

 ChatGPTに結婚のメリットを聞いてみた。

1. パートナーシップとサポート: 結婚は、人生のパートナーとの強い絆を築く機会です。結婚することで、相手と共に人生の喜びや悩みを分かち合い、お互いをサポートし合うことができます。結婚は孤独感を軽減し、安心感と幸福感をもたらすことがあります。

2. 経済的な利益: 結婚は経済的な安定をもたらすことがあります。夫婦間での収入や財産の共有、経済的な責任の分担などがあります。また、結婚により税制上の優遇措置を受けることもあります。共同で貯蓄や投資を行い、将来の安定や豊かさを追求することも可能です。

3. 家族の拡大: 結婚は新たな家族の創造を意味します。パートナーとの結婚により、子供を育てたり、共同で家庭を築くことができます。家族の拡大は、絆や愛情の深まり、成長や幸福感の源となることがあります。

4. 社会的な安定と認知: 結婚は社会的な安定感や認知をもたらすことがあります。結婚は社会的に一般的なステータスであり、社会的な結びつきやネットワークを強化する役割を果たします。また、結婚は法的な保護や権利を享受する機会でもあります。

 言ってることは分かるのだが、1番以外は特にメリットとして感じられない。その1番も、相手次第になってしまう。デメリットを打ち消すほどのメリットが得られるかどうかは博打だ。

 結婚は、家庭や家族に対してポジティブなイメージを持っていて、その信念に自分の人生を賭けられる人がするものだという理解をしている。

 だから、結婚したいという方を否定する意図はない。それはその人が何を信じるかという信念の問題であって、他人がとやかく言うことではない。だから結婚される方には「おめでとう」と思うし、良い家庭を築けることを祈る。今、良い家庭を築けている方は素晴らしい。尊敬する。

 ただ、私には向かないと思うし、今後も採らない選択肢だと思う。

 以上だ。


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YeKu@エッセイとか書いてる
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