サカナクション・山口一郎さんのうつ病告白を受けて
サカナクションの山口一郎さんがうつ病を公表し、音楽活動に取り組んでいくという旨のニュース記事を読んだ。深い共感を覚えると共に、勇気を貰った。
私のnote記事でも、うつ病を始めとした精神病について語っているのだが、まだまだうつ病に関してはいわれのない偏見があると思う。
そんな中、著名人である山口さんがうつ病を公表し、その気持ちなどを語られたのは大きな一歩だと思う。
自分自身が『心が弱くて苦しんでいる人』というイメージを持っていた病気に、自分がなってしまうということの衝撃、「まさか」という思い、人にどう思われるだろうという恐怖は想像するに余りある。
私自身は人にどう思われるかをあまり気にしない人間だが、うつ状態の時はそれでも不安に駆られ、全てが絶望的に感じられる。
辛さのせいか、人格が変わってるせいか、抜けてしまうとぼんやりとしか思い出せないのだが、単に不安だというレベルではなく、永遠に物事が良くならないだろうという謎の確信があった。
ミュージシャンという仕事柄、人からの評価は人一倍気になるだろうし、うつ病になった時の不安は、上記のセリフに表れている以上のものだったろう。
このご経験は、うつ病あるあるだと思う。
病態によって症状は様々だが、多くの人が「今までしていたことが出来なくなった」という経験をするだろう。
本が読めないというのが、どういう状態か健康な人には想像もつかないだろう。読もうとも思えなかったり、読もうとしても頭に入らなかったりする。
私の場合は、だんだん起き上がれなくなって、出来ることが少なくなっていって、寝ながらスマホで動画を見るということをやっていて、しかしそれも出来なくなった。
何もできない。
息をしているだけ。
その時間の、自分は何なんだろう、何で生きてるんだろうと言う空虚な間隔は、闘病中一位、二位を争うほどの苦しみだった。
この発言にも、思わず頷いてしまう。
「重力が重すぎる」という感覚はお馴染みだった。サボってる訳ではなくて、本当に体が動かない。自分が動くのと逆の方向に体が全力で引っ張られている気がする。体からの「休め」というサインだと思うのだが、「怠ける」とは違って、抗えるような辛さではない。
これも、すごく頷ける。病気を経たからこその発言だと思う。
まさにその通りで、今の社会が、人に負わせる負荷は常軌を逸している。満員電車で消耗して、人間関係や評価で消耗して、得られるのはちょっとの承認と暮らしていけるぐらいのお給料。
この環境で、どう健康に生きていけるだろう。私のメンバーシップマガジンでは、メンタルケアについての情報を中心に発信しているが、異常な負荷にさらされていることを理解して、自分をケアする意識を持つことが大事だ。
そして輪の中から一度出て、戻ってもいいし、戻らない幸せもあるだろう。
うつ病を一つのきっかけと捉えることもできる。
他人が定義したような幸せのモデルを追求するよりも、何よりも大切なのは自分や周りの幸せだと考えて、そのために必要なことを追求することも、一つの道ではないだろうか。
いずれにしても、山口さんの言葉はどれもうつ病の本質を語る貴重なお言葉だと感じた。興味があれば、ぜひニュース全文をご確認いただければと思う。
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