【I♥LOVE福岡】千年の時を超える学問の神への信仰~大宰府天満宮~【クリエイターフェス便乗企画】
🌟この記事は、noteさんのクリエイターフェスにかこつけて、大好きな福岡の魅力について語りに語っていく連載シリーズでございます。
さて、10月1日から「福岡の魅力を伝える」というテーマでたくさんの記事を書いてきたが、ついに明日31日がMy福岡フェスおよびクリエイターフェスの最終日となった。イブである本記事では、個人的に「福岡県といえば」という存在である太宰府天満宮について語りたい。
もう7、8年程になるだろうか。私は関東に住んでいるが、太宰府天満宮が好きで、初詣は毎年太宰府を訪れることにしている。毎年同じお守りを授与していただいて、去年のものをお返しし、おみくじを引く。なぜか太宰府天満宮でおみくじを引くと大体の場合大吉をいただくので、気持ちよく新年を迎えられているというわけだ。
太宰府天満宮のおみくじには御祭神である天神様、菅原道真公の御歌が載っている。大吉でも2パターンはあるようだが、上記の記事中では「東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」と詠んでいる。
この歌は、菅原道真公が無実の罪で大宰府へ左遷される際、大事にしていた梅の木を前に、
と詠んだ歌だ。
菅公の梅の木に対する愛着、別れの寂しさ。それに嘆きだけではない前向きさも感じられる素敵な歌だと思う。なんだか私は毎年この歌を贈られているので……関東に戻っても元気でねという菅公の思し召しかもしれない。
とはいえ、この歌からもわかるように、菅公は不遇な人生を送った方であった。
日本の平安時代の貴族であり、学者であり、漢詩人であり、政治家でもあった菅原道真公は、現在では「天神様」と呼ばれ、学問の神様として広く知られている。
菅原道真公は、845年から903年まで生きた人物である。朝廷に仕える家柄に生まれ育ったこの方は5歳にして和歌を詠み、
また11歳で漢詩を詠んだといわれる大変な才人だった。
それからも菅公は学者として政治家として卓越した能力を発揮し、33歳にして学者の最高位である「文章博士(もんじょうはかせ)」に任じられるなど、次第に朝廷の文人社会における中心的存在となった。
その後も活躍を続け、学者としては異例の右大臣にまでなられた(※なお、菅公ご自身は出世を望まず、ご辞退されているが聞き入れられなかった)が、それを妬んだ藤原時平をはじめとした貴族たちの謀略により、いわれのない罪で突然太宰府に左遷されるという悲劇に見舞われた。この時、子供達も流刑にされている。
左遷とはいうものの、実際には俸給や従者も与えられず、政務にあたることも禁じられて2年後、生活もままならない中没している。その無念や失意を思うと胸が苦しいばかりだ。御年59歳だった。
その後時平をはじめとした菅公の仇敵ともいえる人々が相次いで急死したり、朝廷で落雷があって多くの死傷者が出るなどの事件が立て続いたため、菅公の怨霊が祟っていると恐れた人々は、大宰府の菅公のご遺体を埋葬した地に太宰府天満宮の源流となるお宮を設けたりしたが、それでも収まらないので、最終的に北野天満宮において菅公を天満大自在天神として祀るようになった。
自分たちで追い込んでおいて、祟るから祀ろうなんて都合の良い話である。私が考えるに、詩などから伝わってくる菅公のお人柄は穏やかで愛情深く少し繊細なところのあるお方である。そんな人をいじめて左遷して苦しみの中死なせたということが、罪悪感となって強く根付いたに違いない。「自分でもひどいことをした」と思っているから不幸を全部菅公のせいにしてしまうのだ。彼らが菅公をお祀りしたのは霊魂をお慰めするためではなく、ただただ、自分たちの罪悪感を軽減したいエゴである。
ともあれ、現在、全国各地に天神様を祀った神社はあるが、太宰府天満宮はこの京都の北野天満宮とともに全国天満宮の総本社であって、菅公の御霊廟としても人気を博している。
このように菅原道真公は学者として、教育者として、政治家として多彩な才覚を発揮された方であった。だからこそ現在学問の神として広く信仰されている。文筆家でもあったので、我々noterは足を向けて寝られない存在だろう。
そう、今私がいる部屋には3つぐらい太宰府天満宮でいただいたお守りがあるような気がする。さもありなん。次回行ったときは、文章力が上がりそうなお守りを授与してもらおうと思う。
太宰府天満宮自体は2月頃になると菅公の大好きな梅が咲き誇る、とても美しい神社だ。
大きな池やかかっている橋も美しい景勝地でもある。
もし福岡を訪れることがあれば、ぜひ行ってみてほしい。
参考:Wikipedia
(https://ja.wikipedia.org/wiki/太宰府天満宮)
(https://ja.wikipedia.org/wiki/菅原道真)
太宰府天満宮(https://www.dazaifutenmangu.or.jp/)
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