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新年のご挨拶

2,410文字あります。個人差はありますが、3分〜5分ほどでお読みいただけると思います。

みなさま、あけましておめでとうございます。
よこはま発達グループの佐々木です。

新しい年を迎え、皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

昨年も私たち「よこはま発達グループ」の活動を温かく支えてくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。おかげさまで、グループとしての下記活動も無事に2025年を迎えることができました。

  • よこはま発達クリニック(医療)

  • よこはま発達相談室(相談・個別療育・育成・啓発等)

  • よこはま発達サポートルーム(児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援)

多くのお子さん、親御さん、そして関係者の方々とご一緒させていただき、私たち自身も一人のサポーターとして、そして人として成長する機会をいただきました。

本年も、皆さまが地域の中で安心し、穏やかな生活を過ごせるよう、医療と福祉の連携を深めながら取り組んでまいります。また、スタッフ一人ひとりが誇りを持って仕事に向き合い、さまざまな形で皆さまのお役に立てるようこれまで以上に尽力したいと考えています。

日々の生活の中に、それぞれの「豊さ」や「ハッピー」を見つけていける年になりますように。

皆さまとともに歩んでいけることを、スタッフ一同楽しみにしています。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

我々のコアバリュー

毎年この時期には我々が大切にしているコアバリューを確認しています。これは、我々が何を目指し、何のために在るのかという、理念と言ってもいいと思います。この理念が、我々の行動指針にもなってきます。

我々が掲げている理念は「PEACE」といい、それぞれ大切にしていることの頭文字をとったものです。それぞれについての詳細は、過去の記事をお読みいただければと思います。

もし宜しければ皆さんも1年のはじめに、誰の、何のために、何を目指して取り組んでいくのかを考えてみるのはいかがでしょうか。

今回は、我々のコアバリューの中の一つである「Calm(穏やかに)」を紹介させていただきます。我々が一貫して大事にしていることです。

自分に余裕がなくなってしまうと、つい大声で圧迫するような態度をとったり、厳しく指導したりしてしまうことがあるかもしれません。そして、それはその場では指示に従うことや、問題が解決したように見えることもあり、良くも悪くもパワフルです。ただ、一見するとうまくいったように見えますが、それは力対力の関係で、支援者に対する恐怖心から従っているのみで、力で押さえつける対応が続くと、むしろ「力でなんとかする」ということを教えることにも繋がるのではないでしょうか。

これは、「注意をしてはいけない」という意味ではありません。

時に、一般には許容できない行動を呈してしまい、禁止や制限を加えなければならない場面があるかもしれません。言葉でやりとりができる方の場合であれば、ご本人のとった行動が許容できない理由について穏やかに、理解できるように図示をするなど視覚支援を行いつつ、論理的に説明をするとともに(本当に伝えたいことこそ、穏やかに伝える方が伝わりやすい。ぼくらも、捲し立てるように話す人の話はあまり聞こうとは思いませんよね?)、なぜそのような行動をしてしまったのか、背景にある問題も考え必要な環境調整を早急に考えていくことが大切です。そうした視点なしに、叱責を繰り返したり、罰を与えたりといった対応はASDの方々の自己否定感や不安を強めるのみで、より問題がエスカレートしたり、活動に対して回避的・拒否的になりやすいでしょう。そうした言語によるやりとりが難しい場合には、環境の構造化を再検討することで対応していくことが一般的です。
  
つまり、ご本人たちに共感しながらも、現在の困難や苦労の背景にある問題を一緒に探り、苦労や苦痛が減り、その方だけでなく、周囲の関係者皆さんが穏やかに過ごせることを目指したいと考えています。

ずっとはできないこともある

それでも、24時間365日穏やかにいることはできないこともあります。意識していても難しいこともあります。ですから、そうできない自分を責めたりはしないでほしいとも思います。誰にだって苦しい時間はあります。
そうしたときには、自分自身がクールダウンしたり、リフレッシュしたりする時間をとってほしいと思っています。

お互いにとって無理なく、穏やかに過ごせる時間が少しでもあることを目指していくことも大切ではないでしょうか。

また詳しくは下記の記事で書いていますので、宜しければご参考にされてみてください。

最後に

新年早々、最後までお読み頂きありがとうございました。
これは毎年書いていることですが、大切にしている考えでもありますので、改めて。

  • 我々の役割はなんだろうか

  • 我々の提案は、ご本人、ご家族、支援者の方々の生活の豊かさにつながるものであるか

  • 「こうあるべき」という価値観を持つことなく、「誰の」「なんのために」伴走するのかを忘れず、その時々で柔軟に考えていくことができているか

  • 障害としてだけでなく、「人として」関わらせて頂いているか

  • 専門的な知識や技術だけでなく、こうした「倫理観」を大切にできているか

こうしたことをこれからも大切にしていきたいと思っています。

最後になりますが、本年が皆様にとって幸多き年となりますようスタッフ一同お祈り申し上げます。

よこはま発達グループ 
スタッフ一同

共に学びを

2025年も支援の専門性の向上を目指し、多くの研修会を開催していきたいと思っております。宜しければ、下記よりどのような内容なのか等ご確認いただければと思いますし、皆さんとご一緒できることを楽しみにしております。

また、少しでも皆さんの日々の子育てや支援のお役に立てばと思い、毎日音声配信(無料)をしております。こちらもご活用ください。


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