日曜日の準備(月曜から新しいことに向き合うための心の置き方)
日曜日は憂鬱になる人が多いですよね…。私も3年前は完全にサザエさん症候群でした。日曜日に眠れずに、月曜朝を最悪のコンディションで迎え、その週ずっとストレスフルな日々を過ごす。負のスパイラルを繰り返していました。
しかし、漠然と不安を放置するのは良くないと気付き、問題に向けて「対処(準備)」するようにしました。すると、その不安の呪縛から解放され、フラットな状態で月曜を迎えることができるようになりました。
気持ちよく一週間のスタートを切るために、日曜日に意識している「心の整え方」について整理してみたいと思います。
私の場合、仕事で新規事業や新製品について考えることが多く、それを妨げるものが不安やストレスの原因であることがわかりました。だからその問題に対して準備をしています。
何か新しいことに取り組む方に、ほんの少しでも参考になれば幸いです。
1.不安の正体を考える
新規事業や新しい取り組みをされる方は、大小様々な壁に日々ぶちあたります。私はいつも新しいチャレンジを邪魔する5悪人がいると思っています。それは古い過去の前提を突きつけてくる悪者です。
1過去の経験
2業界の常識
3基本原則(習わし)
4過去の前例
5噂話、通説
新しいアイデアはこれら5人のディフェンダーがいつも目の前に立ちはだかり、あの手この手で止めにかかります。この5悪人はとがっていた企画を丸くし、どんどん面白くない方向に持っていきます。
逆に「面白い企画」とはWowがある企画。つまりはどこかの要素で前提を覆したり、超越するような要素があり、そこに対して生活者は「おぉ、そう来たか!?」という驚きや新しさ、楽しさを感じられる企画です。
面白いアイデアを推し進めるにはこの「前提5悪人」のディフェンスをかわしていく必要があります。イメージとしてはフットワークよくひらりと横にかわすイメージ。このイメージにぴったりの考え方が「水平思考」ラテラルシンキングです。
ラテラルシンキングとはロジカルシンキングに対をなす思考法。ロジカルシンキングが垂直方向に論理構築し、正面突破するのに対し、ラテラルシンキングは視点をずらし、抜け道を見つけ出します。
ラテラルシンキング:
論理的段階を踏むより、問題への新しい見方を探す思考法
(「ラテラルシンキング入門」ポール スローン著)
新しいアイデアやチャレンジは過去を前提にした5悪人に捕まらず、視座や視点を変えて突破していく頭の使い方が欠かせません。
私はこの水平思考(ラテラルシンキング)とはつまりは「やわらか頭でいる」ってことだと理解しています。その最たる存在は子供。昔、「big」という映画がありました。
https://movies.yahoo.co.jp/movie/19132
トム・ハンクス主演のハートウォーミング・コメディ。12歳のジョッシュは遊園地にあった不思議なマシンに願いをかけたところ、翌日30歳の大人に!そして大人のふりをしておもちゃ会社に就職、大人の恋も経験するが……。
この映画のトムハンクス扮するジョシュがまさに水平思考。おもちゃ業界の中で、中身が子供のジョシュはバッサバッサと大人の面白くないアイデアを切り、斬新なアイデアを次々考えてヒットを産み出します。この映画は先入観や業界の常識に捕らわれると新しいことは生まれないということを教えてくれます。
実際のビジネスで新しいことにチャレンジするときに重要な心の持ち方として私は「初心者でいる」という感覚がとても重要だと思ってます。古い過去の経験や業界の常識に捕らわれずに問いを立てられるか、が重要です。
今までの経験上、ビギナーズラックだったと思える1発目のヒットというのがいくつかあります。それは、そのカテゴリーについて「知らなかったからこそできたアイデア」がほとんどです。純粋な視点で、その業界やカテゴリーの常識を根底から見直した「そもそもなぜ○○は必要なの?」といった問いが新しい価値を生んでいくのだと思います。
こうした初心者のような感覚、子供のような素朴な視点をもって、「新たな問い」を立てる意識でいることが重要です。
月曜を迎える前に心を整える
以下の5つのココロを持つことで水平思考(ラテラルシンキング)もって、月曜の朝を迎えることができます。経験やキャリアに関係なく、新人もベテランも、平社員でも管理職でも、誰もが持っておくことで、新しい価値を産み出す問いを立てるのに役立つココロの置き方だと思います。
1自分の無知を認める強さを持つ
2結論を急ぐのではなく核心に迫る意識を持つ
3周囲の人の声を聞き、アイデアを受け入れる
4プライドを捨てて助けを求める
5わくわくする気持ちを大切にする
私はこの5つのココロの置き方を日曜日の夜に一つ一つ確認するようにしています。そうする事で、新しい事に挑戦するニュートラルな気持ちを持つ事ができます。
まとめ
これは私のケースです。日曜の憂鬱は人によって様々ですし、100人いたら100通りの悩みがあります。大切なのは、自分を不安にさせている正体を自分のなかでセットすることです。私の場合は自分の不安の正体を「新しい取り組みを邪魔する者」とし、その正体に向き合う準備として「邪魔物をかわすためのココロの置き方を持つこと」としました。
問題を特定し、それに対して準備をする。この手を打っているという感覚は自分をニュートラルな状態にしてくれます。
準備をする、ココロを整えることを5分でもしておくことで、月曜日からの一週間を前向きに、創造的に過ごせるのではないかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。