双龍
片方の龍が言いました
お前に望むもの全てを与えてあげよう
それはお前の中の向上心を
失うということになるのだが…
もう片方の龍が言いました
お前の望みを1つだけかなえてあげよう
そのためにはお前が今後も向上心を
持ち続けるということになるのだが…
過去のひとりがそこで
賢い過ちを思いついてしまった
その人は言いました
双龍よ!
望みを同時にかなえてくれ! 同時に!
この世界から双龍というものが
いなくなったのはその時からだった
双龍の終わりは
願いというものが
自力でしかかないにくくなった
始まりだった