忘れもしない私の誕生日

小学何年生だったか私は誕生日に自転車を買ってもらう約束だった
でも、その日母と父は大喧嘩をし、父が部屋を蹴りつけながら
しばらくしてバックをもってぶっきらぼうに「自転車買いに行くぞ」といった

道中は無言
半ば投げやりに選んで家に帰る
色の希望でも言おうものなら怒鳴られそうだった

母や部屋から出てこない

誰にもおめでとうも自転車良かったねも言われなかった

私は3兄弟の長女だがほかの兄弟がどうしていたのか
その頃の私に記憶がない
きっと自分のことで精いっぱい

もしかしたら調子だからこそ誰にもかまってもらえなかったのかもしれない

大人になってからその日にだけ殴り書きした日記を見つけた

口惜しさがあふれていた

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