本の棚 #40 『会社に人生を預けるな』
『会社に人生を預けるな』
リスク・リテラシーを磨く
勝間和代
まず、ぼくはアンチ会社人間ではない。
組織で動くことでひとりでやるよりも
大きな範囲に影響を与えることができる。
インテリア文化を豊かなものにしていくには
会社という組織はとても重要だと思う。
けれども「人生すべてを会社に預けた」
というわけではない。
そんなの会社側も望んでないだろう。
現に終身雇用の時代はもう終わっている。
会社が問題なくずっと発展していくかどうかは
誰にもわからない。
(もちろん発展することを望んでいるけど)
だからこそ勝間さんの言う様々なリスクを
誰もが考えておく必要がある。
この読書はリスクについての勉強の時間である。
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リスクを取るということ
昨年「投資」についてたくさんの本を読んだ。
ぼくなりの結論は、
リスクを許容できる範囲でやる
ということになり
よくわからないからやらない
という状態からは脱出している。
そもそもリスクがあるとか、リスクが高いときくと
すごいネガティブな印象を受ける人が多いと思う。
でも勝間さんが言うとおり
リスクが高いとは、変動幅が大きいという意味であり、同時にその変動幅は必ずしも下方だけを指すわけではない
だから自分が許容できるリスク範囲を認識して
適度なリスクをとっていくことがいいんだと
ぼくは考えている。
リスクがないのにお金が増える
これは詐欺だ。けれどそこに人が集まったりする。
どんなリスクをとっていくか、という選択が
自分で人生を切り拓いていくには
大切なんじゃないか。
80%で暮らす
毎月収入の何%で生活しているか
すぐに答えられるだろうか。
勝間式だと
「残業代などの変動幅を除いた収入の80%で暮らす」
この習慣がついていると収入が多少減ろうが
なんとかなるそうだ。
逆に稼いだ分をほぼ100%使ってる
これはリスクでしかない。
一度月々の生活費を見える化するといい。
可能性をどれだけ考えられるか
リスクヘッジ能力が高い人
まわりに思い当たる人がいるだろう。
その能力はつまるところ
「どれだけのパターンを想像できるか」
ではないか。
またそのパターンへの対応まで考えている人。
リスクのパターン想定数が少ないとき
人は大きな失敗を犯してしまうように思う。
ようは「そのパターンは考えてませんでした」
という状態だから、テンパったりする。
そしてさらなるミスを重ねていくのだ。
そうならないようにするためには
パターンを書き出す、相談する
というシンプルな解決策があるけど
視野が狭くなって一人で考えこんでしまう
そんな人をよくみかける。
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著書にはデータに基づいた様々なリスクが
紹介されている。
全てをそのまま受け入れる必要はないと思うが
ぜひリスクの勉強がしたい人は読んでみてほしい。