本の棚 #80 『7つの習慣ー第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解されるー』
『7つの習慣ー第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解されるー』
スティーブン・コヴィー
自分のことを理解してくれない、と人は嘆く。
多くはその順番を間違えているに過ぎない。
まず理解してから、理解される。
「いやいや、私はあの人の話はこれでもかってくらい聞いてますよ、毎週面談しているくらいです」
果たしてそれが相手への理解に繋がっているのか。
たいていのうまくいっていない人間関係において
「信頼口座」の残高は0に近い。マイナスという
事態に陥っている場合さえある。
この章で語られる内容は上辺だけの、小手先のテクニックではない、
テクニックだけのコミュニケーションは
時間が経つにつれて、いずれは見透かされ
「この人は二面性がある」と捉えられがちだ。
もっと根底にある原理原則をつかもう。
コヴィー先生曰く
第5の習慣は7つの習慣のなかでもっともエキサイティングな習慣である
とのことなので、是非エキサイトしてほしい。
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ほとんどの人は、話しているか、話す準備をしているかのどちらかなのである。
相手の話を聴くとき、本当にその人のことを
理解しようと努めているだろうか。
「どんなアドバイスをしようか…」
「どうやってこの場をおさめようか…」
「自分の経験でいうと…」
という具合に、次に自分が話すことを考えていないか。
しかも自分の眼鏡、フィルターを通して。
【聞く姿勢のレベル】
1.無視
2.聞くふり
3.選択的に聞く
4.注意して聞く
5.共感による傾聴
自分はどのレベルにいるだろうか?
共感による傾聴では
相手の言葉を自分の言葉に置き換えると同時に、相手の気持ちも言葉にするのである。
例えば息子が
「父さん、学校なんてもういやだよ、くだらないよ」
と話してきたら
「学校に行きたくないなんて、なんだかイライラしているようだね」
というふうに、単なるオウム返しではなく
自分の言葉に置き換えて、気持ちを言葉にする。
これは相手をしっかり見て、深く理解しようと
しなければうまくいかないだろう。
相手が論理的に反応している間は、効果的に質問し、助言を与えることができる。しかし感情的な反応を見せたら、共感して聴く姿勢に戻らなければならない。
感情に対していくら論理で説き伏せようとしても
反発されるだけだ、そうわかっていても
論理的に押さえつけようとしてはいないか。
逆効果にもほどがある。
相手が感情的に反応しているときは、それを感じ
受け止めて、共感して、聴くのだ。
このコミュニケーションには最初多くの時間が
かかる。しかし、それをしなかったことによる
誤解の解決、やり直しなどに比べれば
たいした時間ではない。むしろお互いの時間の節約にすらなる。
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