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自己否定はやめることができる習慣である|「自己否定をやめるための100日間ドリル」を読んで

ブログ・ヤトミックカフェのオーナー:矢口泰介です。

最近の私のテーマは「自己肯定感を持つにはどうするか/持っていないと何が起こるのか?」ということです。
ちょっと心理学的なテーマにも見えますが、自己肯定感が持てないことが、実は社会的にも経済的にも大きな影響を与えるんじゃないか?と考えています。

そんなテーマを持っている私ですが、桜林直子さんがおすすめされていて、すぐさま買ったのが、坂口恭平さんの「自己否定をやめるための100日間ドリル」です。

これは本当にすごい本だと思った

私は自慢ではありませんが、自己否定をしてしまう人でした(本当に自慢ではありません・・・そして過去形にしているのは、理由があります。後述します)。

そんな自己否定当事者の私が「この本はすごい!」とびっくりしました。「このSTEPを踏めば、本当に自己否定をやめられそうだぞ」と思うことができました。

まず、自己否定とは何か?という解明から始まります。

ここではっきりと断言しておきましょう。 『自己否定は一つとして正しいものはなく、全て完全に間違いである』  なぜなら自己否定と同じ言葉を他人に言えば、死に追いやるか殴られてしまうようなことだからです。

友人が忘れっぽい性格で仕事の中でもよく頼まれたことを次々に忘れてしまっているとします。  あなたは罵倒しますか? 友人は何でも忘れてしまうという根拠があるからと徹底的に否定しますか?

このように、徹頭徹尾、自己否定は自分に対するいじめであり、やめるべきである、というスタンスを貫いてくれます。

自己否定に苦しむ人ほど腹落ちできる

自己否定とは何か?という解明から始まり、具体的に自己否定をやめるためのステップを示してくれます。

STEP1:自己否定とはなにか
STEP2:自己否定を書き出す
STEP3:第三者を登場させる
STEP4:あなたを否定するのは誰か?
STEP5:元気な時の自己否定
STEP6:自己否定と葛藤
STEP7:自己否定の正体

とくに「あなたを否定するのは誰か?」「自己否定と葛藤」「自己否定の正体」は、自己否定という行為に対して、目が開かれるような新しい観点を与えてくれます。なぜ自己否定をするのか?自分の心はこうなっていたのか!というような。

思い当たるところがありまくりで、自己否定に苦しんでいる人は自分の感覚を言い当てられているような気分になると思います。

自己否定の当事者として実感と照らし合わせても、めちゃくちゃ共感できるし、納得できるし、これは本当に有用なSTEPだし、かつ無理なくやっていけるなと思いました。

よーし、ひとつ頑張って自己否定をやめてみよう、人生の宿題を片付けよう」という気になるんじゃないでしょうか。

私が自己否定を減らせた方法

「自己否定をやめるための100日間ドリル」が有用だな、と私がそう思えたのは理由があります。

それは、私が自分で自己否定をやめようとあれこれ試行錯誤した経験や方法とも少し似通っていたからです。

私は43歳になりますが、恥ずかしながら自己否定の塊でした。常に自分を否定し、自分をいじめていました。何をやっても、仕事で頑張っても「そんなことで浮かれていてはだめだぞ」と自分を戒め、なにかうまくいかなかったり失敗したりすれば「ほら、言ったとおりだ。お前なんか生きていても仕方がない。早く死ね」と自分を罵倒していました。

自己否定をやめたいと思いながら成功できなかった私が、自己否定をやめられるきっかけになったのは、この本を読んだことでした。

私たちの心にはいつまでも「親に叱られた子ども」が住んでいる

という帯にあるように、私たちの心の構造を生み出すのは、「自分の中の満たされなかった子ども」なのだ、という本でした。

この本を読んで、自分の中の「子ども」を自覚したとき、その子どもに対して罵倒している自分のイメージができました。「え、ひどくない?」と思えることができたのです。

「自己否定をやめるための100日間ドリル」をあわせて読むとわかりますが、このイメージを作ることで、自己否定の言葉に反論できる「第三者」を頭に住まわせることができたのだと思います。

自己否定をやめるのは習慣を変えること

今、私はかつてよりも自己否定の声が頭に響くことは少なくなっています。物心ついてからずっと自己否定を続けてきた自分にとって、今の状態は驚くべきことです。

いま自己否定に苦しんでいる人は、この延々と続く自己否定が、もう変えられない、抗えないものであるかのように感じられているかと思います。

でも、そんなことはないと思います。

今回「自己否定をやめるための100日間ドリル」を読んで思ったのは、自己否定は結局のところ、思考の習慣なんだということです。

自分にとって慣れ親しんでいて、常に息を吐くように、癖/習慣になっているだけなのです。単なる習慣なのに、「自分は罵倒されても仕方がない」という思いによって、なかなかそれに気がつくことができないか、やめようと思うことができにくくなっているんじゃないかと思うのです。

でも、習慣であれば、根気よく変えることができるはずです。ぜひいちど「自己否定をやめるための100日間ドリル」を読んでみてください。

私もあなたも「罵倒されても仕方がない人間」なんかじゃありませんよね。自分に対する思いやりを持てたり、自己否定をしない静かな心を得られたとき、「自分ってちょっといいよな」と思えることができたら、とても素敵じゃないでしょうか。

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