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夜兎烏 Night Rabbit Crow
2020年7月17日 18:58
歩き疲れた少女は、手頃なキノコに腰かける。 足元には網目状のキノコが生えていた。「ーー予約したホテルはどこにあるのかしら」 少女は事前に調べておいたホテルまでの経路を確認するが、地形が全く違っていた。 どうやら迷ってしまったようだった。「これが異国の洗礼というやつなのね」 たぶん違った。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー140字小説です。 Twit
2020年7月18日 21:29
ポツポツと降り出した雨はいつしか滝のような土砂降りに変わった。 真っ白なカサを広げたキノコの下で雨宿りをする少女は、ボーッとキノコの裏側を見つめていた。 規則正しい雨の音に紛れてグーと奇妙な音が聞こえる。 少女はここまで何も口にしていないことに気づく。「このキノコ、食べられるかしら?」ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 140字小説です。 Twitterで毎
2020年7月26日 18:15
目を覚ますと、自分がとてつもなく大きな芋虫の目の前にいることに気づいた。 小人が何か不思議な力でも使ったのか、キノコ、あるいは目の前の芋虫がクッションになったのか。 上空から落下したはずの少女の身体には傷ひとつなかった。「頭からキノコ生えてる・・・・・・⁉︎」 遅ればせながら気づいた。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 140字小説です。 Twitterで