#6月に思うこと
見えない世界を伝える神社ナビゲーター
市口哲也です。
今年は梅雨入りだけでなく、大型台風の接近もあって、早速、夏の「裏の顔」を見せつけられているような気分になりますね。
ギラギラした太陽が輝く海辺や、夜空に打ち上げられる花火など、楽しいことが多い夏ですが、台風やゲリラ豪雨など、水害が多いという「裏の顔」もある夏です。
特に梅雨の時期は、パワースポットに行っても、雨が降っていると、傘が邪魔で、十分にエネルギーを感じられず、晴れた日に、もう一度来た方がいいかなと考えてしまいます。
雨の日に一緒に参拝している人から、よく質問されるのですが、
「雨が降っているのは、神様に歓迎されていないからでしょうか?」
と心配そうな顔で聞かれます。
誰が参拝しようと、雨の予定が変更されないのは当たり前のことです。雨の日でも、雨が降っていないタイミングで参拝できれば、神様のお導きがあったことを喜んでください。
少し考え方を変えれば、神域で雨が降っていれば、ご神氣(神様のエネルギー)を含んだ水によって「禊(みそぎ)」ができるので、むしろ喜ぶべきかもしれません。
また、雨上がりは空気が澄んでいて、晴れた日の埃っぽい空気の中で参拝するよりも、とても清々しい参拝になります。
楽しい夏に「裏の顔」があるように、雨にも、ネガティブなことだけでなく、ポジティブなことがあります。
すべてをポジティブに考えるのは無理があっても、ポジティブなことを探したり、見つけたりすることは難しくないと思います。
6月末には、多くの神社で「夏越の祓(なごしのはらい)」が行われます。
今年前半にため込んだ「穢れ」を祓う神事です。ネガティブなことが気になってしまう人は「穢れ」がたまっているのかもしれません。
「穢れ」は自分でも気づいていないうちに、心や体を疲れさせてしまいます。神社で「茅の輪」を見かけたら、アトラクション気分で、ぜひくぐってみてください。
何となく「スッキリした!」と思ったら、「穢れ」が祓われたということです。ぜひ試してみてください。