アキレス腱と踵(かかと)
下肢の話の続きです。
アキレス腱というのは脹脛(ふくらはぎ)の筋肉の
踵(かかと)に付く部分な訳ですが
ここの痛みや違和感を訴える方が意外に結構いらっしゃいます。
整形外科では腱断裂している訳でもないので
「安静にして下さい」
しか言いようの無い部位でもあるからです。
整体の見方では「腱に疲労は溜まらない」のであって
「筋肉」の方にたまる訳です。
ここで問題なのが、踵の骨から足底腱(足の裏沿いに指に伸びる腱)
も始まっており、これは両者のバランスというのが大事なのです。
脹脛の疲労 > 足の裏の張り になると こむら返り が起こり
脹脛の疲労 < 足の裏の張り になると 足がつる
といった症状が出てきます。
直接これらの筋肉をゆるめていくのが、マッサージや接骨院のやり方ですが
脹脛の筋肉(下腿三頭筋)は膝の裏側の上についており、
それはつまり大腿部(ふともも)との兼ね合いもあり
大腿との兼ね合いがあれば、それは当然骨盤の方の歪みとも
関連してくる訳です。
なので、「足がつりやすい」も「こむら返りがよくおこる」も
「アキレス腱の所が痛い・違和感がある」というのも
それはその症状でしかなく、原因を突き止めていくと
骨盤の歪みから起こっているものもあり
また逆に足底腱や下腿三頭筋の疲労から
骨盤の歪みまで引き起こしてしまっている場合もあるのです。
整体でもこれらの筋肉をゆるめていくのは同じですが、
これ等の筋肉は「バランス」が非常に大事です。
つまり前面と後面の筋肉のつきかたもありますが、
疲労の具合によってキチンとゆるめていかないと
かえって違和感が増したり、歩きにくくなってしまう場合もあるのです。
これは画像診断(レントゲンやMRI)では一番わからない部分であり、
整体の 問診・可動制限の有無・触診・視診
でキチンと見分け、施術していくのがぴったりな部位でもあるわけです。