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マラソンを完走するためのランナー膝の予防法


こんにちは、熊本県熊本市西区の
「やすたけ整骨院」院長の安武建です。

熊本市では10数年前に「熊本城マラソン」の開催が始まりました。
約1万4000人を程のランナーが42,195キロ先のゴールを目指して走ります。全国的に見ても熊本城マラソンは沿道の応援がすごい!と有名です。

大会の2か月前になると、練習しているランナーをよく見かけるようになります。

「初めてのフルマラソンをなんとか完走したい」
「目標のタイムを達成したい」
「子供に頑張っている姿を見せてあげたい」
それぞれの思いを持って約42キロの道のりに挑みます。

頑張って走っている姿や、応援する人たちの顔を見るとマラソンっていいなぁ~といつも思います。

一人でも多くの人が不安なくスタート地点に立てるように、ランナー膝(腸脛靭帯炎)の予防法についてブログを書かせていただきました。

ランナー膝(腸脛靭帯炎)ってなに??

ランナー膝とは、腸脛靭帯が炎症を起こし膝の外側に痛みが出る状態のことです。


腸脛靭帯とは、太ももの外側にある筋肉(大殿筋や大腿筋膜張筋など)から、膝の外側にある骨(大腿骨外側上顆)に付着している靱帯です。骨盤の安定や姿勢の制御、下半身の様々な動きに関係する重要役割を担っています。

ランニングなどで膝の曲げ伸ばしを繰り返すことによって、腸脛靭帯が炎症を起こし膝の外側に痛みが発生します。

症状としては、走り出すとお尻、太ももの外から膝にかけて痛みが出ることが多いです。
運動を休むと症状はあまり出ないのが特徴です。
ランニングだけでなく、サイクリングや登山など膝の曲げ伸ばしが多い場合も腸脛靭帯炎になりやすいです。

ランナー膝の原因


・走り過ぎ
走り過ぎ(オーバーユース)が一番の原因です。走る量が増えて、体の回復が追いつかない場合に起こりやすいです。

・走る地面が悪い
アスファルトでデコボコした道を走ると、足への負担が大きくなります。
なるべく公園のランニングコースや、舗装がきれいにされている道を走るようにしましょう。

・踵の骨が傾いている
昔のケガや、生活習慣などで踵の骨が歪むことがあります。踵が歪むと膝や股関節などに負担がかかります。
特に踵が内側に入る回外足は、腸脛靭帯炎の方に多く見られます。

・O脚
膝が外側を向くO脚は、腸脛靭帯と大腿骨がこすれやすくなるため摩擦が生じ、炎症を起こしやすくなります。

・シューズが合っていない
クッション性の低い靴や、古くなったシューズは早めに新しいものと取り換えましょう。
長時間走っていると足がむくんでくるので、サイズは少し余裕があるものを選んでください。

改善法

・練習量を減らす
これが一番大切です。痛みが出る時に無理して練習することが症状を悪化させる大きな要因になります。

・ストレッチ
おしりのストレッチ
大腿筋膜張筋や腸脛靭帯を緩めることで股関節の動きをよくします。

① 椅子に浅く座って、片方の足を反対の膝に乗せます
② そのまま、ゆっくり上半身を前に倒します
③ お尻辺りが伸びてくるので、気持ちいいと
感じるところで15秒程キープします
④ 反対側も同様に行います
左右交互に2~3回を目安にやってみてください。

脊柱起立筋のストレッチ

脊柱起立筋(背中の筋肉)
膝とはあまり関係ないように感じますが、背中の筋肉はランニング中の姿勢を長時間保つためにはとても大切です。背中の筋肉が硬くなるとフォームが崩れて膝などに負担がかかってしまいます。

①    うつぶせの姿勢になり、両手を使って状態を起こします。
② 腰の部分に伸びを感じるところで
5秒キープを3セット行います。
※反り過ぎると腰を痛めることがあるので、
無理のない範囲で行ってください。

・アイシング
走った後に、アイシングを行うことで炎症を抑えます。
氷嚢やビニール袋に氷を入れて10~15分程冷やす。冷やしすぎると凍傷になる場合があるので、冷えすぎないように注意しながら行ってください。細かい氷を使うと患部に密着しやすいです。
 
・普段の姿勢に気をつける
学校の授業やデスクワークなどで座っている時に、猫背にならないようにする。猫背の姿勢だと、大殿筋が常に縮まっている状態になるため柔軟性がなくなってしまいます。大殿筋の硬くなると腸脛靭帯のストレスを高めてしまいます。

 なるべく足を組まないようにする。
同じ方向で足を組んでいると股関節の動きに左右差が出てしまいます。

最後に


ランナー膝(腸脛靭帯炎)について書かせていただきました。
私もフルマラソンの直前になって膝を痛めた経験があります。本番どうなることか不安で仕方ありませんでした。

練習量を減らし、テーピングをすることで、何とか完走することができました。振り返ってみると、準備期間が短かったことが膝を痛めた要因だと思います。大会が近づいてくると、気持ちが焦り体に走る筋肉が十分についていない状態で、長い距離を走ってしまいました。

マラソンなど目標がある場合は、逆算して練習計画を立てること大切です。体に不調や違和感があるときは休めるように余裕を持った計画を立てるようにしてください。

また体のケアをしながら練習をすることも大切です。練習量が増えてくると体の負担も大きくなります。ストレッチやアイシングなど自宅でできるケアは、もちろん大切ですが専門の治療院に行くと、自分では気づかない体の状態を知ることができます。

当院でも、ランナー膝や体の歪みを整える施術を行っております。万全状態でマラソンに臨みたい、少しでもタイムを早くしたいなど、みなさまの目標に応じた施術をさせていただきます。不安なく本番を迎えたい方は、お気軽にご相談ください。

マラソンは体調だけでなく、天気や気温の影響も受けます。それらを乗り越えてゴールした時の達成感は何とも言えないものがあります。一人でも多くの人が目標を達成することを願っております。

(監修:柔道整復師 安武 建)


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