詩日記 16
二○二二年五月十三日
寄せては返す波。いったりきたりは、少しずつ小さくなって、中庸へと向かう。
少し難しい言い方すぎるよね。要するに、あっちとこっちを行き来しているうちに、結局あっちでもこっちでもないここに落ち着くんだ、ってこと。
いち、に、さん。ひー、ふー、みー。
可能性はいくらでもあって、けれど分かれ道の前でうつむいてちゃ、見えるのは地面だけ。ぼくもそうだったけど。
綺麗なことだけじゃないよ、世界って。でも綺麗なことが好きなんだよ。うわべだけの綺麗さじゃないよ。
あなたみたいな、綺麗さだよ。
あなたは自分を傷だらけで醜いというけど。
綺麗なことだけじゃないよ、人生って。でも綺麗なんだよ。とっても綺麗なんだよ。