銀色 巡る星 寂しい鳥
大切なひとにリフイルは無いと
急に寒くなった夜の北風を
遠縁だと云ひはる寂しい鳥が
教へてくれたもみぢの頬染める頃
陽氣にすつかりだまされた
帰り花を愛でながらわれら
戀をしてゐる
してゐる事に気付かぬふりをして
行く秋の裾は短かしと詠む聲の
煌めきとも哀しみともとれる銀色
心象世界を孕んだ無言を
湯に溶かして飲み下した
数を数えながら反芻する
貴方の教へてくれた星の名
小さな聲が由来を話すのを
科学者たちも耳を澄まして聞いてゐた
子守歌に似た天文学 (形外惑星浪漫譚)
(カプタヰンハバルネベルトデ生マレタ)
小さな机と文房具
どちらともとれる銀色 銀河の その