生まれの偶然性で連帯
大きな物語が失われてから久しい。
人々は何かしらの連帯を探し続けてきた。
ただ、そんなものはなくなってきている。
つまり、誰しもが切実な強い感情を持ちうる対象がなくなったのだ。
昔は、洗濯機が出きて、明らかに快適になる未来へコミットできた。しかし、今はそれがない。
そこで、
思いついた。
生まれの偶然性という誰もが持っている(であろう)神秘。
今の私の考え、目標、状態、能力、人間関係、居場所、などなど、突き詰めていけば過去に原因があり、究極的には、物心がついた時点にまで遡る。
それは、所与であり、降ってきたものだ。
そこから、自分に課された試練や幸運を享受しながら誰もが生きている。
こういう実存的な領域に連帯の可能性があるのではないか。
生まれの偶然性での連帯。