中国【科挙】の難しさは『この国のかたち』全6巻(60万文字)を【丸暗記】か
今日は、科挙の難しさを考えてみたい。
というのも、丸暗記という学習法は、デメリットもあるがやはりメリットも大きいのでこういうスタイルの学習に興味を持っているから。
科挙は、一日200字暗記で6年かかる
今、下記の本を読んでいる。
本書によると、科挙の受験者が暗記する古典、四書五経の文字数は下記の通りとなる。(大学と中庸は礼記と重複するので数えない)
論語 11705字
孟子 34685字
易経 24107字
書経 25700字
詩経 39234字
礼記 99010字
左伝 196845字
合計 431286字
つまり、合計43万字だ。一日200字暗記で6年かかる。
ちなみに科挙は、この古典の注釈書、歴史書、文学書を読み、詩や文章を作れなくてはならない。
日本語は中国語の約1.5倍
43万は中国語の漢字なので、これを日本語相当に変換してみよう。
次のサイトによると、日本語から中国語に変換すると約1.53倍になるらしい。(もちろん科挙当時の中国語と現代の中国語とは多少異なるがそこはおく)
43万×1.53=約66万字である。
250ページの文庫本は約10万字
一般的に、250ページ程度の文庫本は、約10万字らしい。
司馬遼太郎『この国のかたち』全6巻は約66万字
偶然、目の前に司馬遼太郎『この国のかたち』全6巻がある奇跡。
これはまさに一冊が250ページ前後で、平均すると250ページ強ありそう。
6冊で約66万字となるだろう。
この6冊を丸暗記。。。
これはきついとみるか?どうなのだろうか。
科挙は毎日フルコミットで6年(めちゃくちゃうまくいったら)。
『この国のかたち』を1年で1冊暗記するのに並行する。
どこに何が書いてあるかを完全把握はできるだろうが、暗記はきつい。
同じ意味を言えればいいのか、テニヲハレベルで覚える必要があるのか。
暗記の意義は、それを引用して使うことだから、ほぼそのまま覚える必要があるのかも。。
全部完全理解はいけそうだが、丸暗記は無理だろうな。。