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”チョウのように読み、ハチのように書く”読書note101「批評の教室」北村紗衣著
批評を行うために何をすべきか、何を考えるべきかが書かれている。批評学について初めて触れる体験だった。とても面白く楽しかった。ビジネスに通じる感覚を持った。
軽いフットワークで作品の背景を理解したら、次は鋭く突っ込まないといけません。作品を批評しながら楽しむ時は何か一箇所、突っ込むポイントを決めてそこを刺すのがやりやすい方法です。羽を生やした後には針を身につける必要があります。
ビジネスでも、市場やお客様を理解したら、どこか一点突っ込むポイントを見つけて挑んでいく。まさに批評の方法である。
批評というのは、何をするものでしょうか?(中略)作品の中から一見したところではよくわからないかもしれない隠れた意味を引き出すこと(解釈)と、その作品の位置づけや質がどういうものかを判断する(価値づけ)が、批評が果たすべき大きな役割としてよくあげられるものだと思います。
テクストはそれを生み出した時代の社会のに根差したものだというところに注意する必要もあります。作者が意識していなかったバイアスや社会的背景などが反映されており、それが読み取れることがあります。
市場理解の要諦を読んでいる通じるある。
「巨人の肩の上に立つ」は17世紀の科学者アイザック・ニュートンが使ったことで有名になった言葉です。(中略)「巨人」は先行する人々の業績の積み重ねを指し、「肩の上に立つ」はそれをふまえることです。過去の蓄積を参考にしたほうがものがよく見え、遠回りをせずに済むという意味で、知識とは何かという問題の核心を突く表現です。
英語で'the name of the game'「ゲームの名前」という語句は、「一番重要なこと」という意味で使われることがあります。批評でもゲームの名前は重要です。
マーケティングやビジネスに通じる考え方だと思う。歴史や流行を押さえることはビジネスの流れを読む上で非常に重要であり、ブランディングではまさに「名は体を表す」からである。