『赤と白とロイヤルブルー』

今、この時代でしか現れなかってあろう、
興味深くかつ心躍る小説です。

私はBL小説を読んだことがないので、
これが世間一般のBL小説とどれくらい違うのか
判断できないのですが、
BL小説というくくりでは語り尽くせないのではないかと、
推測致します。

実はハーレクインロマンスも殆ど読まないので、
その質の高さも知らないのですが、
それを凌駕しているのではないかと思いました。

残念ながら、
合衆国と大英帝国の慣習や、
建物、地理、世情に詳しくないので、
どこまでが虚構でどこからがリアルか、
その境界が私にはかなり曖昧です。
それでも。
綿密な取材に基づいて編み上げられたものであろうと、
推測出来ます。

興味深い舞台が描かれているのですが、
無知故に想像が及ばす、
脳内再生が限界でした。
ドラマは苦手なんですが、
これはドラマ化して欲しいと思いました。
ちなみに、映画化決定だそうです。
さもありなんです。

話は少しずれますが、
NHKの夜ドラから知って、
『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』
を読んだのですが、
”BLはファンタジー”という趣旨の記述があって、
そうだろうなあ、と、思いました。

そこから翻って、
この本のどこまでがリアルで、
どこからがファンタジーになるのか、
私には計りかねるのですが、
おそらく、誰もが傷つかず、誰もが楽しめる、
そういう作品になっているのではないかと、
勝手にそのように思いました。
もしも違っていたら申し訳ありません。

なお、
映画で小説のイメージが決められてしまうのがお嫌いな方は、
(自分の事だ!)
読むなら今です。
どんなキャストになるか分かりませんが、
この映画はきっとヒットすると思います。
なんならドラマ化もされるのではないかと思っています。

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